欠場のきっかけはアメリカ連邦議会の占拠事件!?
現地1月10日、ネッツはサンダーに116-129で敗れた。前半はリードする時間帯が長かったが、第3クォーター途中に突き放されると、そのまま追い付くことができなかった。
新型コロナウイルスの陽性反応が出たデュラントが予定より早く復帰し、36得点11リバウンド4アシストの活躍を見せたものの、サンダーのエナジーを上回るには至らなかった。ヘッドコーチのスティーブ・ナッシュはこの試合を終えて、「後半に闘志が感じられなかった。これはプライドの問題だ」と、チームのメンタル面に苦言を呈している。
ここで問題となるのがカイリー・アービングの欠場だ。カイリーは直近の3試合を欠場しているが、その理由は定かではない。今のNBAを取り巻く状況だと新型コロナウイルスの関連での欠場、あるいはケガが考えられるが、ナッシュは「カイリーの状態について私は何も知らない」と多くを語ろうとはしない。
『NEW YORK POST』は関係者のコメントとして、先日起きたドナルド・トランプ支持者によるアメリカ連邦議会の占拠をきっかけとして、カイリーがプレーを拒否していると報じている。実際、カイリーの欠場はそこから続いている。
ネッツは年末にスペンサー・ディンウィディーが右膝前十字靭帯部分断裂の大ケガを負って長期戦線離脱となった。ナッシュは「選手が揃わない時こそ挑戦しなければならない。スペンサーの欠場が僕ら一人ひとりを一歩前進させた。この過密日程の中で負荷は大きいが、それぞれがより責任をもって挑戦しなければならない」と語っている。
ただ、「プライドの問題」も「責任をもって挑戦しなければならない」も、カイリーに向けられた言葉なのではないか。ここまで平均27.1得点、6.1アシストを記録するアービング、そしてデュラントがネッツのキープレーヤーであることは言うまでもない。デュラントは感染してもコンディションを落とすことなく、すぐに復帰して結果を出した。ディンウィディーの離脱後にキャリス・ルバートはまさに『責任をもって挑戦し、一歩前進』のパフォーマンスを見せている。他の選手も同様に挑戦している中、チームリーダーであるべきカイリーが姿を消している。
現地12日のナゲッツ戦にもカイリーは『個人的理由』で欠場の見込みとされている。ポイントガードとしての優れた能力はもちろんだが、デュラントと並ぶスタープレーヤーであり高額年俸を保証されている彼が先頭に立って引っ張ることもネッツにとっては必要だ。チームは今、ディンウィディーがケガをした時よりも深刻な危機に瀕している。