厳しいマークを逆手に取ってオフェンスを引っ張る
サンズは低迷すると思われたシーズンに予想外の躍進を見せ、プレーイン・トーナメントを勝ち抜いた勢いを持ってプレーオフに臨んだ。しかし前年王者サンダーは、少なくとも第1戦ではあらゆる面で彼らを上回った。
サンダーとサンズはバスケのスタイルが似ている。前から強烈なプレッシャーを掛けることで相手のターンオーバーを誘発し、素早い攻めからミドルレンジのジャンプシュートも確率良く決めていく。ポジションにかかわらず全員がリバウンドに飛び込み、そこからも速い展開を作り出す。そういう意味で、サンダーは自分たちの持ち味を発揮したし、サンズの持ち味を封じ込んだ。
サンダーを率いるマーク・ダグノートは「サンズは優れたシューティングチームで、それに対して我々のディフェンスは非常に良かった。イージーなチャンスを与えず、すべてのプレーで苦労を強いた」と話す。
デビン・ブッカー、ディロン・ブルックス、ジェイレン・グリーンと、サンズには乗せたら怖い選手がいる。「まずは彼らがボールを持った時に自由を与えないこと、そこからヘルプ、外のカバーを連動させる」と指揮官ダグノートは言う。「後半に少しスペースを与えてしまった時間帯にはシュートを決められた。コンテストを徹底して相手のジャンプシュートを決めさせなければ、自分たちにチャンスが巡ってくる。今日はそういう流れを作り出すことができた」
競ったのはティップオフから4分半のみ。そこから第1クォーター終了まででサンダーは26-8のランで15点差を付け、その後は一方的な展開で119-84の完勝を収めた。
サンズもボールマンにプレッシャーを掛けたのだが、サンダーは上手くパスを回して相手に守りどころを絞らせない。アンセルフィッシュでありながら攻め気は失わず、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーがゲームハイの25得点、ジェイレン・ウィリアムズが22得点、チェット・ホルムグレンが16得点で続き、サンズのディフェンスを打ち破った。
シェイは厳しいマークを受けてフィールドゴール18本中5本成功と効率は良くなかったが、フリースロー17本を獲得して、7アシストにターンオーバーなしと厳しいマークを逆手に取りながらオフェンスを引っ張り、エースの仕事を果たした。
「自分たちがコントロールできることに集中するんだ」とシェイは語る。「シュートが決まるかどうかはコントロールできない。入る日もあれば入らない日もある。でも、ディフェンスの強度や努力、コミュニケーション、結束力に当たり外れはない。常に100%でいられる部分に集中する。僕らはそのやり方で成長してきたし、それはこれからも変わらない」
シェイはしばしば「フリースローが多すぎる」と批判されるが、彼はそれもチームの勝利の貢献する方法の一つと割り切っている。「たくさんドライブに行けば、たくさんファウルを受ける。ファウルの多くはドライブで起きるもので、僕は人より多くドライブを仕掛けるだけのことさ。ただ、長い時間をかけてあらゆる角度からアタックできるように練習を重ねてきた。その結果として得点できるんだ」と彼は言う。
「僕たちは勝利を常に最優先事項にしている。だから全員がチーム優先でプレーするし、団結できる。どんな形であれ、勝つために一歩ずつ進む。全員が同じ方向を向いているよ」
