大ケガから復帰「自分が成し遂げたことを誇りに思う」
プレーオフ、ファーストラウンドのセルティックスvsセブンティシクサーズの第1戦は、ティップオフからの12分で勝敗が決まってしまうほど差のある展開となった。ジョエル・エンビードを欠くシクサーズは、プレーインでそうしたようにアデム・ボナとアンドレ・ドラモンドの2人をセンターで起用し、2人それぞれの個性を生かして速いバスケ、強いバスケを展開しようとしたが、セルティックスはそのどちらにも完璧に対応した。
速攻を出したいシクサーズに対して、セルティックスはその起点にプレッシャーを掛けてターンオーバーを誘発。開始2分半でターンオーバー3つを喫したシクサーズはペースを落とさざるを得ず、ボナが早々にファウルトラブルに陥ったことでローテーションも崩れた。早々に2桁のビハインドを背負い3ポイントシュートを多投するも、ここもセルティックスにしっかりケアされて第1クォーターは9本中1本、第2クォーターは7本中1本しか決まらず、リバウンドから走られて状況は悪化した。
こうして自分たちのペースに持ち込んだセルティックスは、ジェイレン・ブラウンが26得点、ジェイソン・テイタムが25得点を記録。デリック・ホワイトとペイトン・プリチャードは2人のエースに続くオプションを担い、ニーミアス・ケイタとニコラ・ブーチェビッチは次々入れ替わるシクサーズのビッグマンに仕事をさせず、彼らが相手に良いポジションを取らせないところでサム・ハウザーがリバウンドを取った。そして、今のセルティックスに勢いをもたらす若手、バイラー・シェルマンやジョーダン・ウォルシュも限られた出場時間で良いエネルギーを出した。
第1クォーターを33-18としたセルティックスは、その後も攻守とも集中を切らすことなくリードを広げ、あっさりと1勝を手にした。
テイタムはフィールドゴール17本中9本成功、11リバウンド7アシスト2スティールと攻守に大活躍を見せた。昨シーズンのプレーオフでアキレス腱断裂の大ケガを負うも、このプレーオフに向けて懸命のリハビリに取り組み、レギュラーシーズン終盤の16試合に出場。『間に合わせる』だけでなく、実戦のリズムを取り戻してプレーオフの舞台に帰って来た。
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— Boston Celtics (@celtics) April 19, 2026
「実はまだリハビリは続いているんだ。オフの日を除けば毎日リハビリのメニューをこなしている。身体をより強くし、メンタル的にはもっと自信を持ってプレーするためだ」とテイタムは言う。
「でも、これも僕の物語からは切り離せないものだ。まだ手術から48週間で、記憶も鮮明だ。ケガの重大さ、復帰までの困難を思えばこそ、自分が成し遂げたことを誇りに思う。この期間の多くで、今シーズン中に復帰できるかどうかは分からなかった。それが今日こうしてプレーできているんだ。感謝しかないよ」
この第1戦を圧倒的な勝利で終えたにもかかわらず、セルティックスには慢心する様子が見られない。テイタムはこの日の勝因を「しっかり準備したからだ」と語り、第2戦以降に向けて気を引き締めた。「シクサーズは主力が揃っていたわけじゃないし、『ただの第7シード』だとは思わない。ジョエル・エンビードが不在でも、すごくハードに戦ってきた。ニック・ナースは優勝経験のあるコーチで、きっと次は対策してくる。次の試合はもっと厳しくなると覚悟しておかなければならない」
それはヘッドコーチのジョー・マズーラも同じだ。「この第1戦についてはスケジュール的に我々が有利だった。次はシクサーズがコンディションを上げてくる。ウチとしてはプロセスを守って対抗しなければならない。選手たちの競争心、成熟さが問われる場面だ。今日は1週間かけた準備の成果が出たが、これは長いシリーズの始まりにすぎない」
