ブラッドリー・ビール

写真=Getty Images

トレードの可能性もゼロではない

ウィザーズのブラッドリー・ビールのキャリアにとって、今年のオフシーズンは重大なものになるかもしれない。

今シーズンは得点(26.0)、リバウンド(5.1)、アシスト(5.5)、ブロック(0.7)、スティール(1.5)でキャリアハイを記録しているビールは、もしオールNBAチームに選出された場合、スーパーマックス契約の対象になる。しかし彼は、『The Athletic』に対し、巨額の契約を受け入れるか分からないと語った。

もしスーパーマックス契約の対象になれば、ウィザーズはこのオフに、ビールに4年1億9400万ドル(約215億円)もの超大型契約をオファーできる。ただ、ガードの彼がオールNBAチームに選出されるのは簡単ではない。おそらく、ジェームズ・ハーデン、ステフィン・カリー、デイミアン・リラード、ラッセル・ウェストブルック、カイリー・アービングの5選手は当確と見られているため、残る1つの枠をビール、クレイ・トンプソン、ケンバ・ウォーカー、ベン・シモンズらで争うことになるからだ。

ビールは、自身を「ジェームズ(ハーデン)の次にリーグでベストなシューティングガードだと思っている」と評価したが、オールNBAチーム選出の難しさについても理解している。

「自分の成績を見れば、その資格はあるかもしれない。ただ、チームが勝てていないからね。それは、(選考で)痛手になってしまうよ。個人の成功について考えれば、僕は含まれると感じているけれど」

超大型契約がちらつき始めたことを聞かれると、ビールは「分からない、考えないようにしている」と答えた。「無知な立場には立たないよ。どういう話かは分かっている。でも、まだ考えられない。オフシーズンに球団がどういう行動を取るのか、どういう方向性に向かうのかが分からないから」

ビールは、生涯ウィザーズを貫きたい考えを持った選手だ。2月にシャーロットで開催されたオールスターウィークエンド中も、あるイベントで「もし自分のジャージーを永久欠番にできるのなら、そうする。僕が大事にしているのは、忠誠心だから」とも語っていた。

しかし、NBAは流れの早い巨大ビジネスでもある。ビールは今年で26歳になる選手で、これから全盛期を迎える。とはいえ、球団が大きなリターンを得られるベストなタイミングも今、という考え方もできる。実際、今年のトレードデッドライン前には、ビールのトレードの噂も聞かれた。

このオフにはフリーエージェントになる大物選手が多い中、ビールを取り巻く状況にも、大きな変化が見られるかもしれない。