セルティックスは、リーグ史上初のフリースロー0本で終える

現地4月9日、バックスはホームでセルティックスと対戦。大黒柱ヤニス・アデトクンボが、第3クォーター途中に左ふくらはぎを痛めて途中退場する中、残りの選手たちのステップアップによって104-91で勝利した。

バックスは4連敗を含む直近の7試合で6敗と失速し、東カンファレンスの第2シードから転落する危機に陥っていた。それだけに、リーグ最高勝率を誇るセルティックスからの勝利は大きな価値がある。ただ、この結果よりも大きな注目を集めたのはフリースローの少なさだった。バックスのフリースロー試投数はアデトクンボの2本のみで、セルティックスに至ってはNBA史上初となる0本に終わった。両チーム合計の試投数はリーグ最少(タイ)の2本となり、フリースローによって時計が止まることがなかったため、わずか1時間57分で試合が終わった。

バックスのドック・リバースヘッドコーチは、試合終了までフリースローが皆無なことに気付いていなかったと明かす。「フィジカルな試合だと思っていた。スタッツシートを渡された時、『違う、フルゲームのものが必要だ』と言ったんだ。時間のところを見ていなかったので、ハーフタイムのスタッツかと思った。その後で、『1試合を通してフリースローが2本なのか、なんてことだ!』と言ったよ」

そしてバックスのデイミアン・リラードは、「とても変な感じだったけど、これがトレンドのようだね。ファウルはもう試合の一部ではない」とリーグとしてここまで極端な傾向ではないが、シーズン終盤になってファウルがより吹かれない様になっていると見ている。

「これまでファウルを取られたと思ったことは何度かあった。逆に(自分に対する相手のプレーで)ファウルが吹かれると思ったのにそうでなくて驚いたこともある。ぶつかったり、腕をつかまれたりしてもそのままプレーさせている感じだ。一方、ここ5試合で2度ファウルアウトしている。どんな試合展開になっても対応するしかないよ。今夜、笛がいつ吹かれたのか、ほとんど覚えていない」

さすがに今回のようなケースは例外中の例外と言えるだろう。ただ、リラードが感じているようにファウルがより吹かれない流れになっているとしたら、この笛の基準の変化はプレーオフの勝敗に少なからず影響を与えることになるだろう。