ラッセル・ウェストブルック

序盤の楽勝ムードが吹き飛ぶ逆転負け、レイカーズは黒星先行に

レイカーズは敵地でのサンダー戦に115-123で敗れた。第1クォーター終了時点で41-19と楽勝ムードだったが、第3クォーターに崩れて一気にひっくり返され、第4クォーターの競り合いで我慢しきれなかった。レブロン・ジェームズが欠場していたとしても、あってはならない負け方だ。

ラッセル・ウェストブルックはレイカーズの安定しない戦いぶりを象徴している。20得点14リバウンド13アシストで、レイカーズで初のトリプル・ダブルを達成したものの、ターンオーバーも10を数え、不名誉なクアドラプル・ダブルを記録した。「僕の責任だ。もっとシンプルに、ボールを大事にしなければならない。あまりにも多くのミスをしてしまった」とウェストブルックは言う。

11シーズンを過ごしたサンダーが相手で、場所は愛着のあるチェサピーク・アリーナ。レイカーズではいまだ信頼を勝ち取らなければいけない立場だが、ここでは選手入場で名前がコールされると大歓声が上がる。ウェストブルックがいつも以上に張り切っていたのは間違いない。第1クォーターの猛攻を5得点6リバウンド6アシストで牽引し、この時点でトリプル・ダブルをほぼ確実なものとしたが、ターンオーバーの多さがサンダーに付け入る隙を与えてしまった。

それでも最後に競り勝つことができれば、ミスの多さは帳消しにできたはず。オクラホマシティのファンに良い形で挨拶することもできたはずだ。だが実際は、試合終了間際に彼は退場となっている。残り1秒、もう決着がついた後でパスカットに成功したダリアス・ベイズリーが、そのままワンマン速攻からダンクを叩き込んだからだ。そのベイズリーにウェストブルックは詰め寄り、それで退場処分となった。

ロッカールームへと引き上げるトンネルでサンダーのサム・プレスティGMと言葉を交わし、わだかまりはないと言うウェストブルックだが、ベイズリーの行為自体は許せないと言う。「僕は古いタイプの人間なんだ。ああいう振る舞いを見逃すことはできない。バスケットボールでは勝敗が決まった後にやってはいけないことがある」

指揮官フランク・ボーゲルは「良い教訓になった。どこが相手でもアクセルを緩めてはいけないんだ」と語る。「負けた瞬間は楽しいものじゃない。だが、こうやって追い込まれることは我々を研ぎ澄ませることに繋がる。それを乗り越えて勝たなければ」

レブロンだけでなくテイレン・ホートン・タッカー、ウェイン・エリントン、ケンドリック・ナン、トレバー・アリーザとケガ人が多く、メンバーの多くを入れ替えたレイカーズのチーム作りは思うように進んでいない。プレシーズンゲームは6戦全敗。この間は余裕を保つことができていたが、シーズンが始まって負けが先行する今は話は別だ。アンソニー・デイビスは「調整期間じゃないんだ。こんな試合をやってはいけなかった」と悔しがった。