「シーズンを通して健康を維持できれば」
NBAキャリア13年目のシーズンを迎えるジェームズ・ハーデンは、これまでにシーズンMVP、得点王、アシスト王などの数々の個人タイトルを獲得してきたが、NBA優勝を成し遂げたことはない。
昨シーズン中のトレードで加入したネッツで、ケビン・デュラントとカイリー・アービングとの『ビッグ3』を結成し、今シーズンもネッツの中心メンバーとして戦うハーデンは「今シーズンはチャンピオンシップを勝ち取ることだけに集中している」と、トレーニングキャンプ前の『ESPN』の取材で意気込みを語っていた。
ハーデンのその思いはチームに伝わっているようで、指揮官のスティーブ・ナッシュは「彼は本当にチャンピオンシップを勝ち取りたいんだ」と最近のハーデンの様子を明かすと同時に、彼のリーダーシップについてこう称えた。「彼は我々にとって素晴らしいリーダーだよ。非常に高いIQを持っているし、周りを気にかけてくれている。彼は本当にチャンピオンになりたいと思っていて、その思いが彼を動かしているんだ。それは毎日のゲームや練習への取り組み方やチームメートとのかかわり方に表れているよ」
「彼のように本当にチャンピオンになりたいと願っている選手がいることは、とてもワクワクする。モチベーションも高いし、才能も経験も十分に備わっている。だからこそ、シーズンを通して健康を維持できれば、彼個人としてもより成長し続けることができるはずさ」
ナッシュが言うように、昨シーズンのハーデンはケガに悩まされた。ハーデンはレギュラーシーズン終盤に痛めたハムストリングのケガが長引き、バックスとのカンファレンスファイナルに強行出場したものの思うようなプレーができないまま、2020-21シーズンの幕を閉じた。
ナッシュは言う。「彼がプレーメーカーとして、そしてリーダーとして何ができるのかは分かっている。昨シーズンの彼は『ストップ&スタート』を経験した。彼が健康であること、そしてフィジカル面でも成長し続けることが、我々にとって重要になってくる」
ロケッツ時代にはチームの得点源として活躍していたハーデンだが、ネッツ加入後はプレーメーカーとしての力を発揮し、アシストではキャリア2番目となる10.8を記録した。ナッシュの言う通り、今のハーデンの敵はケガしかない。彼が自身の力を発揮してキャリア初優勝を成し遂げることができるか注目だ。