「1シーズンで結果を残しただけでは、このリーグでリスペクトされない」
トレイ・ヤングら活きの良い若手が多いホークスは、昨シーズンのプレーオフで大躍進したチームの一つだ。予想に反して東カンファレンスファイナルにまで勝ち進み、バックスとNBAファイナルをかけて熱戦を繰り広げたのは記憶に新しい。
『シンデレラ』イヤーを経験したホークスは、2021-22シーズンも旋風を巻き起こすチームとして注目されている。その中心選手の一人であるボグダン・ボグダノビッチは、昨シーズンの飛躍を成功とは考えていない。『The Athletic』とのインタビューで、彼は「まだ周りから実力を疑われている。それは当然のことだけどね」と答えた。
「周囲の意見が正しくないことを証明するには、続けて結果を残さないといけない。たった一度だけでは意味がない。どんな分野でも、トップに立ち続けないといけないんだ。1シーズンで成功を収めただけで満足してはいけない。これを何年も続けないといけない。そうすることで、このリーグで尊敬されるようになる。たった1シーズンで結果を残しただけでは、このリーグでリスペクトされない」
「毎年同じような結果を残さないといけないんだ。1年だけ良い成績を残して、翌シーズンのプレーオフはファーストラウンド敗退なんていうわけにはいかない。成長し続けないといけないんだ」
ホークスは、昨シーズンのカンファレンスファイナル中にヤングが足首を負傷。ボグダノビッチも膝を痛めて100%の状態ではなかったし、ディアンドレ・ハンターもセブンティシクサーズと対戦したカンファレンスセミファイナルで膝を痛めて離脱した。『たられば』ではあるが、もし万全の状態でバックスとのシリーズに臨めていたら、結果は違っていたかもしれない。だがボグダノビッチは、「そんなことは考えない」と言い切る。
「今シーズンもほぼ同じ陣容で臨むから、できればシーズンを通して全員が良い状態を保てればと思う。でも、バスケットボールは数学のように計算が立つものではないんだ。同じことはバックスにも当てはまる。もしヤニス(アデトクンボ)が100%の状態だったら、どのチームを相手にしても完勝していたかもしれない。彼がケガをして離脱した時期があったからこそ、バックスはそれまでより集中して試合に臨めたかもしれない。『たられば』的な話は面白いけど、実際にどうなるかなんて誰にも分からない。誰にも予測できないから、面白いんだよ」
今シーズンもホークスは『ダークホース』に挙げられている。昨シーズンのプレーオフを通じて『ヒール』のイメージが定着したヤングを先頭に、ハングリーな彼らは貪欲に勝利を目指す。