八村塁

「自分の持ち味を出しながら、楽しめたらいいと思います」

東京オリンピック開幕を来週に控え、八村塁が日本代表に合流した。その八村は事前収録したインタビューを公開する形で、日本代表での意気込みを語っている。

2019年のワールドカップ以来の代表復帰となるが、チームは5連敗、彼自身はグループリーグの3試合を終えて全敗のまま、NBAデビューに備えてアメリカに戻ったこの大会を、「日本代表としても個人としてもすごく悔しい結果」と振り返るとともに、「あれからNBAでプレーし、身体も強くなったし、シュート力も上がった。特にメンタルは試合を決める時間帯に戦えるように準備できるようになった」と、世界最高のリーグであるNBAで2シーズンに渡り切磋琢磨してきたことで、自信を強めている。

「新型コロナウイルスの影響で1年延期になり、今もコロナの影響がある中でバスケットができることに感謝しています。オリンピックというすごく大きな舞台でプレーすることをすごく誇りに思います」

そう語る八村の目標はチームと同じ、強豪ひしめくオリンピックでの『1勝』だ。「自分のプレーを生かしてまずはチームが1勝できるように。1勝1勝ずつやっていってメダルを目指したい」

6月上旬にウィザーズでのシーズンが終了してから、少しの休養を挟んでトレーニングを重ねてきた。「五輪という誰もが立ちたい舞台に出場できることを誇りに思う。その中で自分の持ち味を出しながら、楽しめたらいいと思います」

日本が対戦するのは、2年前のワールドカップで決勝を戦ったスペインとアルゼンチン、そして世界最終予選をルカ・ドンチッチとともに勝ち抜いたスロベニア。ここで1勝を挙げるのは、ワールドカップ以上に難しいミッションとなる。八村にはエースとして、またインサイドのディフェンスの要としてフル回転が求められる。まずは『1勝』、そこから彼の言うように『1勝』を積み上げる大会となることを期待したい。