「この5年間は底辺にいたけど、ファンは今と変わらない愛情を注いでくれた」
昨シーズンまでは長い低迷期を抜け出せずにいたサンズだったが、今シーズンはクリス・ポールの加入により大躍進を遂げ、1993年以来となるNBAファイナル進出を果たした。
バックスとのファイナルは、現地6日からスタートする。第1戦を前に前日会見に出席したサンズのデビン・ブッカーは、ドアマットチームから西カンファレンス王者にまで上り詰めた気持ちを聞かれても「シーズンが終わるまでは、実感が湧かないだろうね」と答えた。
「カンファレンス王者になったけど、目の前の目標のことしか考えていない。だから、ここまでを振り返るのは難しい。今の目標は、あと4勝すること。そこだけに集中しているんだ」
前回、ファイナルに進出した当時のデザインのTシャツを着て会見に出席したブッカーは、フェニックスのファンにとってのサンズの存在について聞かれ、「ファンが考えるサンズは、赤ん坊のようなものじゃないかな」と語った。
「ウチだけが、チーム名に『フェニックス』と入っている。他のチームだったら『アリゾナ』だよね。フェニックス・サンズは、赤ちゃんのような球団さ。ファンのみんなが愛情と情熱を持って応援してくれる球団だよ」
「僕が今着ているシャツは、1993年のデザインのもの。僕たちの球団は、この時代から成長し始めた。チャールズ(バークリー)たちが活躍したおかげで、話題になるようになった。この5年間は底辺にいたけど、それでもファンのみんなは今と変わらない愛情を注いでくれた」
これまでのシリーズで対戦したレイカーズ、ナゲッツ、クリッパーズは、それぞれスター選手が欠場していた、という意見もある。だがブッカーは「僕たちは、周りを納得させるためにここにいるわけではない」と言う。
「チームが集まった初日から大きな目標を立てて、そのために努力している。日々レベルアップするために努力しているんだ。レギュラーシーズン中も、シンプルなプレーであってもミスを許さなかった。二度と同じような失敗をしてはいけないと、チーム内で釘を刺してきた。チーム全員、コーチングスタッフもこの機会を生かすために集中しきっているよ」