渡邊雄太

渡邊雄太は持ち味を発揮も流れを変えられず

ラプターズがナゲッツのホームに乗り込んだ一戦。第3クォーター終了時点で2点ビハインドと序盤から拮抗した展開が続いたが、ラプターズは最終クォーター開始から約4分半で0-15と突如ブラックアウトに陥り、立て直せないまま111-121で敗れた。

ラプターズはオフェンスリバウンドを多く許し、セカンドチャンスポイントで2-11と痛い失点が続いたが、17本中8本の成功と高確率で3ポイントシュートを沈めたことで前半を2点ビハインドで乗り切った。第3クォーターを終えるまで、最大でも6点しか離れないシーソーゲームとなったが、最終クォーターに落とし穴が待っていた。

ラプターズはセカンドユニットの時間帯で、ナゲッツディフェンスを崩せずにタフショットが続く。これまで決まっていた3ポイントシュートもリングに嫌われ、無得点が続いた。一方のナゲッツはポール・ミルサップがオフェンスファウルを誘発し、ミドルシュートにフリースローとベテランらしい渋い活躍でチームに勢いをもたらした。

さらにマイケル・ポーターJr.がスコアラーとしての片鱗を見せつけ、ドライブに3ポイントシュートと内外から得点を重ねた。開始2分強、ポーターJr.がステップバックからタフな3ポイントシュートをねじ込み点差を2桁に乗せた。

ラプターズはタイムアウトを取り、カイル・ラウリーやパスカル・シアカムら主力を戻したが、悪い流れを止められない。ラウリーがタフショットを打たされディフェンスに戻れない間に、アウトナンバーからPJ・ドジアーに3ポイントシュートを決められてしまう。ラウリーが3ポイントシュートを決め返し、開始4分でようやくこのクォーター初得点を挙げたが、直後にドジアーの速攻を止めようとしたラウリーがフレグラントファウルをコールされた。フレグラントファウルでのポゼッションでジャマイカル・グリーンに3ポイントシュートを許したことで、一気に6点を失い20点のビハインドを背負ってそのまま敗れた。

渡邊雄太はベンチメンバーで最長となる19分間のプレータイムを得て、5得点2リバウンド1スティールブロックを記録。序盤はオースティン・リバースに対し、軽快なフットワークでドライブを防ぎ、3ポイントシュートも打たせず、ミルサップをブロックするなど安定したディフェンスを披露した。前半はシュートを打つ機会がなかったが、第3クォーター残り3分には、1ポゼッション差にする3ポイントシュートを成功させ、さらに終了間際には果敢にドライブを仕掛けてリバースからシュートファウルを誘い、しっかりとフリースローを成功させた。

だが、最終クォーターではオープンの3ポイントシュートを決めきれないなど悪い流れを断ち切れず、2桁のビハインドを背負った時点で交代となった。要所で光るプレーを見せたが、今後はチームを救う活躍に期待したい。