デリック・ローズ「何度もケガをしてきたから、彼の動揺は分かる」
ニックスのミッチェル・ロビンソンは現地27日のバックス戦で右足骨折の重傷を負った。第1クォーター、バックスのブルック・ロペスに入ったポストアップのパスを手で引っ掛けようと、互いに押し合いながらジャンプした着地でケガをした。これがバックスのターンオーバーを生み、ロビンソンは足を引きずりながら攻めにも守りにも参加しようとしたのだが、骨が折れていてはプレー続行は不可能だ。自分の足で歩いてコートを出たが、これも良くなかったのかもしれない。
ロビンソンは今シーズン31試合に出場し、8.3得点、8.1リバウンドを記録している先発センター。2月中旬に手を骨折して15試合を欠場した彼は復帰4試合目で再びケガをしてしまった。「映像を見たけどひどい気分だ。復帰してすぐにこんなことになるとは」と彼はツィートしている。
ロビンソンが交代した後のニックスは、主力を軒並み休ませたバックスに大苦戦を強いられた。何とか勝利したものの、どの選手も仲間を襲った悲劇に打ちひしがれ、プレーに集中していなかったように見える。ヘッドコーチのトム・シボドーは、そこに理解を示した。「私だってミッチェルのような素晴らしい選手がこんなケガに見舞われるのを見たくはない。ウチの選手たちは仲が良く、お互いをとても大切にしている。チームメートのことを思う気持ちも、このゲームの一部だ」
デリック・ローズはキャリアの多くをケガと戦ってきた選手で、最近は新型コロナウイルス感染にも苦しんだ。その彼は試合後のインタビューで声を詰まらせ、しばらく言葉を発することができなかった。「最悪だよ。あいつは良いヤツだし、復帰するために努力しているのを僕たちは見てきた。僕も何度もケガをしてきたから、彼の動揺は分かる。だからどこかのタイミングで彼と話そうと思う。今はただただ残念だよ」
キャリア3年目の22歳と若いロビンソンだが、プレーオフ進出が濃厚なニックスにおいて貴重なビッグマンだ。まだ復帰時期は明らかになっていないが、今シーズン終盤戦に間に合うかどうかは微妙なところ。
トレードデッドラインに大きく動くことのなかったニックスにとって、残るセンターはナーレンズ・ノエルとタージ・ギブソンの2人。キャバリアーズとのバイアウトに合意したアンドレ・ドラモンド獲得の噂があったが、ドラモンドはレイカーズと契約することになりそうだ。ここまで24勝22敗で東カンファレンス4位と、長らく続く低迷から抜け出したニックスだが、ロビンソンの戦線離脱は大きな誤算となるかもしれない。