「僕はMVPのつもりでやっているよ」
現地3月26日、ネッツはピストンズと対戦し、113-111で勝利した。
欠場が続くケビン・デュラントに加え、カイリー・アービングも家庭の事情により欠場となったが、ジェームズ・ハーデンがネッツの選手では今シーズン最多となる44得点と14リバウンド8アシストを挙げるパフォーマンスで試合を引っ張り、勝利に貢献した。
勝利はしたものの、東カンファレンスの2位を走るネッツが、同カンファレンス最下位に落ち込んでいるピストンズと接戦を繰り広げた。ハーデンは試合後の会見で「彼らは失うものが何もない。とても積極的なプレーをしていたし、ビッグプレーも決めていた。とにかく勝つことができてうれしいよ」と淡々と語った。
また、この試合では3月10日にネッツに加入したばかりのブレイク・グリフィンが、ジェームズ・ハーデンとのアリウープを決めてチームに勢いを与えるなど、古巣相手に17得点3リバウンド2アシスト1スティールを記録した。グリフィンの活躍はチームにとってプラスでしかないが、デュラントやアービングの復帰も考えると、NBA優勝に向けて残りのレギュラーシーズンでどれだけチームケミストリーを構築できるかが鍵となる。
ハーデンは言う。「今はお互いにスムーズにプレーできる方法を探している段階だし、理解し合う必要がある。もうすぐカイリーもケビンも戻って来るだろうし、みんなで同じマインドを持って理解しながらやっていくことが重要だ。シーズンはまだ26試合も残っているけど、ポストシーズンはすぐ来る。僕たちに練習をしている時間はないから、その場その場で学んでいくよ」
ハーデンはネッツに加入後は出場した30試合のすべてで先発を務め、平均25.4得点、キャリアハイの11.5アシスト、1.4スティールを記録している。ピストンズ戦も含めるとハーデンが出場した試合は24勝7敗と大きく勝ち越すなど、チームに貢献している。また、ロケッツでの8試合を含めた今シーズンのアシスト数はリーグトップの平均11.2を記録している。
シーズンも後半戦に入り、記者からシーズンMVPについて問われたハーデンは「僕がMVP争いに加わっているかって? 僕はMVPのつもりでやっているよ。数字がそれを示しているし、僕たちは勝っている。これ以上、言うことは何もないよ」と笑顔を交えながらコメントした。それでもハーデンは、レブロン・ジェームズやジョエル・エンビードといったスター選手が相次いでケガをしている状況について「悲しいこと」と続けた。「素晴らしい選手が何人もケガをしているんだから、これは大変な状況だよ。ファンのみんなにとっては、この状況は冷めてしまうかもしれないね。それでも、これも僕たちの試合の一部なんだ」
シーズン中にトレードされた選手が、その年のMVPを受賞したことはなく、ハーデンがその第1号となるのか注目だ。