町田瑠唯

勝負どころで町田瑠唯と篠崎澪が底力を発揮

Wリーグのプレーオフは2日目、3月7日にはクォーターファイナルの2試合が行われた。

昨日、日立ハイテクを完璧な試合運びで破ったトヨタ紡織は、富士通と対戦。前日は日立ハイテクのインサイドの攻めを見事なチームディフェンスで防いだが、この試合では立ち上がりで富士通のアウトサイドの攻めに対応できず、オコエ桃仁花の2本の3ポイントシュートを含む9-0のランでビハインドを背負うことになった。

トヨタ紡織は加藤優希、東藤なな子の連続得点が出たところで、リスタートからオコエに簡単に3ポイントシュートを決められるミスも出て、なかなか波に乗れない。第1クォーターの最後は正面からの3ポイントシュート、第2クォーターの最後はドライブからのレイアップと町田瑠唯のビッグプレーで締められ、31-36で前半を終えた。

それでもトヨタ紡織はビハインドの時間帯が続く中でも粘り強いマンマークを見せ、富士通の武器である篠崎澪と町田のドライブをケアするとともにボックスアウトを徹底。オフェンスに当たりが来るまでディフェンスで我慢を続けた結果、第3クォーター中盤に飯島早紀の3ポイントシュート、さらにドライブでディフェンスを切り裂いく東藤のレイアップで追い付いた。

それでもここから富士通のオフェンスが爆発。町田が強引に仕掛けてバスケット・カウントをもぎ取り、速攻から仕掛けた篠崎が田中真美子に完璧なアシストを送ってのバスケット・カウント。町田と篠崎のスピードが得点に繋がったことでトヨタ紡織を慌てさせ、内尾聡菜が放てばすべて決める3ポイントシュートで続く。第4クォーターの序盤にもオコエの合わせ、篠崎のドライブからのミドルジャンパーと得点を重ねて一気に2桁のリードを作り出した。

トヨタ紡織は東藤にボールを集めて打開を図るも、逆転に必要な大きな波は作れない。連戦の疲労で後半にギアを上げるのが難しく、逆に篠崎のスピードに乗った攻めを止められなくなり、劣勢を覆せない。残り1分、3&Dとして攻守に大活躍の内尾がこの試合4本目の3ポイントシュートを決めたところで勝負アリ。トヨタ紡織は東藤が20得点、加藤が12得点10リバウンドのダブル・ダブルと、40分フル出場の2人がチームを引っ張るも及ばなかった。最終スコア72-57で勝利した富士通が準決勝進出を果たした。

クォーターファイナルのもう1試合は西地区の2位と3位の対決となったデンソーvs三菱電機。レギュラーシーズンでは2勝2敗だった両者の対戦は、第2クォーターを15-4とわずか4失点と引き締めたデンソーが優位に立った。三菱電機の追い上げを浴びながらも髙田真希を中心に崩れることなく、本川紗奈生とともに19得点を記録。また赤穂さくらとひまわり、稲井桃子に近藤楓と勝負どころでタレントが力を発揮して66-54で三菱電機を退けている。

3月14日からのセミファイナルは舞台を代々木第二体育館へと移し、トヨタ自動車vs富士通、ENEOSvsデンソーが2戦先勝方式でファイナル進出を争う。