写真=Getty Images

25得点9リバウンドの数字以上に印象に残る活躍

日本のエースである渡嘉敷来夢は、初戦のベラルーシ戦ではシュートの確率が上がらず、ディフェンスでの奮闘が目立った。ただ、「良く攻められているし、自分のリズムで打てているので悪くありません」と試合後に語ったとおり、本人は十分に手応えを感じていた。

そして今日のブラジル戦、渡嘉敷はその国際レベルの実力を遺憾なく発揮して見せた。身長で上回る相手に対し一歩も引くことなく攻守に奮闘し、ゴールにリバウンドにと結果を出す。吉田亜沙美からの合わせで得点を量産。17本中11本のシュートを決めて23得点を挙げ、リバウンドも9を記録。だがそのパフォーマンスは「記録よりも記憶」で、要所要所できっちりと仕事をして、試合の流れがブラジルに行くことを許さなかった。

試合後の渡嘉敷は「しっかりした試合ができた」とコメント。「ブラジルには事前の練習試合で2敗していましたが、『次の試合は勝てる』という確信があり、それを証明することができました」

勝因はディフェンスだ。「チームディフェンスを徹底し、相手が疲れた時に自分たちがどれだけ走るか、ということ」と、運動量と粘りで上回ったことを渡嘉敷は挙げた。「練習試合で相手は3ポイントシュートで勢い付くと分かっていたので、今日はそこをしっかり我慢できたと思います」

司令塔の吉田「やっていて楽しみを感じます」

2試合連続で最高のパフォーマンスを見せた吉田は「合わせてくれるその信頼感があるので、私もやっていて楽しみを感じます」と語る。今日はすごく良い試合が出来ました。気持ちを緩めてしまうと足元をすくわれるので、もう一度気持ちを入れ替えて、この流れに乗っていけるようしたいです」と、『メダルへの挑戦』へと改めて気持ちを引き締めた。

明日はトルコ戦。フランス、オーストラリアとこのグループの『2強』に連敗したが、オーストラリア相手には56-61と5点差まで食い下がるなど、軽視はできない相手だ。連戦ということもあり、「走るバスケ」の日本にとってはリカバリーとローテーションがカギとなる。

明日のトルコ戦は現地時間17時45分、日本時間の早朝5時45分の試合開始となる。