「移籍やトレードはフロントの仕事だ」
ネッツのケビン・デュラントがオンラインでの記者会見に応じ、ロケッツのジェームズ・ハーデンをリクルートしたとの噂を否定した。「僕とジェームズがワークアウトで移籍について話したという作り話の根拠はわからない。どこからその話が出てきたかわからないんだ。ジェームズは僕の友人だけど、移籍やトレードはフロントの仕事だ」
ことの発端はハーデンが球団にネッツへのトレードを要求しているという記事だ。デュラントとハーデンはロサンゼルスで一緒にワークアウトを行っていて、その時にデュラントがハーデンをネッツに来るように誘ったというもの。デュラントは名指しすることはなかったが、「雑音は全部聞こえてくるし、ジェームズがネッツ行きを望んでいる可能性があるということも聞いている。誰でも話を作れるし、作り話が注目されることがある」と、記事を執筆したベテラン記者を批判した。
ハーデンはロケッツとの4年1億7100万ドル(約180億円)の契約が2年残っていて、2022-23シーズンはプレーヤーオプションとなっている。報道ではロケッツからの2年1億300万ドル(約107億円)の契約延長のオファーを断ったとされているが、ロケッツとの契約が残っているため本人の希望する球団に自由に移籍できるわけではない。
デュラントが会見でハーデンをリクルートしたことを否定したのはタンパリングのリスクを避けるためでもあるだろう。NBAのルールでは、他チームと契約を結んでいる選手をリクルートする行為は禁止されていて、違反した場合には出場停止や罰金が課せられる。
デュラントはアキレス腱断裂のケガで昨シーズンを全休し、今月22日に開幕する2020-2021シーズンでネッツでのデビューを控えている。不本意な形でメディアの注目を集めてしまったデュラントだが、ハーデンの去就が決まるまでは彼の周囲の雑音も収まりそうにない。