WNBA

「私たちの主張を聞いてもらいたい」

8月26日、NBAがプレーオフ3試合の開催延期を決定した後、WNBAも同日に予定されていた3試合の開始延期を決めた。

ワシントン・ミスティックスのアリエル・アトキンスは、『ESPN』のインタビューで「これは単にバスケットボールにのことだけではありません。私たちは、バスケットボール選手という立場だけにいるわけではない。これからも必要なことは訴えていきます」とコメントした。

NBAのバックスは、8月23日にウィスコンシン州ケノーシャで、家庭内暴力の通報を受けた警官が黒人男性のジェイコブ・ブレイク氏に対して背後から発砲した事件に憤り、警官による暴力に抗議するためにボイコットという形を取った。この行動が波及したことで、WNBA、MLB、MLSも試合ボイコットまたは開催延期を決断。人種差別撲滅を訴える『Black Lives Matter』の活動を全面的に支持する態度を表明している。

アトランタ・ドリームのエリザベス・ウィリアムズは、選手会を代表して次の声明をカメラの前で読み上げた。

「WNBAのチームや選手会と話し合った結果、私たちは今日の試合に出場しないことを決めました。NBAは兄弟のような存在であり、私たちはともにあります。今後も話し合いを続け、集団として行動したいと考えています」

「ここ数カ月の出来事、警察官によるジェイコブ・ブレイク氏銃撃事件に関して激しい憤りを覚えています。私たちは、ジェイコブ氏と彼のコミュニティが受けた痛みを感じています。それと同時に、我々はこの問題に関してこれからも取り組み、変化を求めていく機会を手にしています。だからこそ、ファンの皆さんには私たちの主張を聞いてもらい、私たちが感じていること、私たちの言動を理解してもらうことが大切と考えています」

WNBAはフロリダ州のブレイデントンに集合し、隔離した状態で今シーズンのレギュラーシーズン日程を消化してきたが、今後については話し合いの場を設けて結論を出すという。NBAがシーズンボイコットを決めれば、それに続く可能性もある。

NBAを始めWNBA、他競技のリーグも、将来の世代のため平等な社会を築く戦いに本気で取り組んでいる。