ピック&ロールからのアリウープを連発、ヒートを下す
ジャズはヒートとのスクリメージ(練習試合)で101-99と勝利した。それぞれの選手がコンディションを高め、連携を確認するとともにシーズン再開の舞台となる『バブル』の環境に慣れることがスクリメージの目的で、勝敗にさほど意味はない。ジャズにとって勝利よりも良いニュースは、ドノバン・ミッチェルとルディ・ゴベアが以前と変わらぬ息の合ったプレーを見せたことだ。
3月時点でNBAが中断するきっかけを作ったのはゴベアだった。試合前に体調不良を訴えた彼は検査を受け、陽性反応が出たために試合は延期に。それを知ったリーグはすぐさま、安全な試合開催の仕組みができるまでシーズンを中断することを決めた。その後、ミッチェルも新型コロナウイルスに感染。それから2人の関係が悪化したとの噂が流れた。
感染した人に非があるとする見方は間違っている。しかし、ゴベアは感染が分かる前に、自分の息のかかった会見場のマイクをわざと手で触るなどの行為をジョークで行っていた。ミッチェルがこれに対して、「冷静に受け止めるのに時間がかかった」と率直な気持ちを明かしたことも、噂を広める要因となった。
ただ、それはもう過去のものになりつつある。ヒート戦で21得点8リバウンドと活躍したゴベアは、会見でミッチェルとの関係を問われると、「そのことには、みんなもう興味がないんじゃないかな」と答えた。「あっという間に消費される話で、何カ月もみんなが気にすることじゃないよ」
「僕らはコートに戻ってプレーできるようになった。そうなったらそんな話題はもう過去のこと。もうちょっと良い話題はない?」と問いを返すゴベアは、自分のパフォーマンスを話題にしてくれと言いたげに笑っている。
エースのミッチェルの不興を買ったゴベアをトレードに出すべきではないか、という噂も出た。中には、どこにゴベアのトレードを持ち掛ければ最良のリターンを得られるか、との話題で長い中断期間を繋いだメディアもある。だが、2点差で勝利したこのヒート戦、ゴベアは出場した約23分間でジャズに15点のリードをもたらし、自分がチームに欠かせない戦力であることを示した。
高さを生かしたディフェンスはもちろんだが、オフェンスでもミッチェルとのピック&ロールが大きな武器になっている。スクリーンを掛けた後にリムへ飛び込むゴベアにミッチェルがパスを合わせるアリウープが、面白いように決まった。スクリメージ初戦はサンズを相手に良いところなく敗れたが、中1日で大きくステップアップしている。
「サンズ戦よりも早めにスクリーンに行くことを意識したんだ。あとはみんな僕の動きをよく見てくれていたよ」とゴベアは言う。「最初の試合よりもチーム全体の動きにキレが出たと思う。心配はしていない」
7月31日のペリカンズ戦でジャズのシーズンは再開する。ミッチェルとゴベアの連携は、どのチームにとっても脅威となりそうだ。
?| @rudygobert27:
21p | 8r | 2b | 8-9 fg pic.twitter.com/c4RDQFAVpU
— utahjazz (@utahjazz) July 25, 2020