デュラント獲得で最強スター軍団になったウォリアーズに『死角』あり
2016/07/10

写真=Getty Images

点と点を繋いで線にするバイプレーヤーの不在は大きい

今夏のフリーエージェント最大の注目株であるケビン・デュラントを獲得したウォリアーズ。ステファン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、そしてデュラントと、史上最強のスター軍団が完成したように見える。

しかし、トップクラスの選手を集めただけでは「点と点」でしかなく、それで優勝が決まるほどNBAは甘くない。選手間の連携、いわゆるケミストリーを起こすには、点と点を繋いで線にするバイプレーヤーの存在が不可欠だ。その点を踏まえてウォリアーズのロスターを見てみると、必ずしも期待ばかりではないことが分かる。

ウォリアーズはデュラントとの契約を発表した後、制限付きフリーエージェントとなっていたハリソン・バーンズの権利を放棄。結果、バーンズはマーベリックスへの移籍を決めた。また、ビッグラインナップでのセンターに固定されていたアンドリュー・ボーガットも、トレードでマブスに放出した。

ウォリアーズは、全員がパスを優先する、いわゆる『球離れが良い』ことが最大の持ち味で、自分一人でシュートを打つスペースを作れるカリーを除き、トンプソンやグリーンが得点を決める場合には、チームメートのためにスペースを作れる気の利いたビッグマンの働きが不可欠だ。

ボーガットだけではない。フェスタス・エジール、パワーフォワードのマリース・スペイツは、インサイドを支配できる能力の持ち主ではないが、少なくとも相手が嫌がるボディブローのようなプレーを遂行できる選手だった。

しかし、ボーガットがチームを去り、エジールもトレイルブレイザーズと契約。ウォリアーズはベテランのデビッド・ウェスト(35歳)、ザザ・パチューリア(32歳)を獲得したが、両選手ともにキャリアの晩年にあり、インサイドで相手に脅威を与えられるタイプではない。さらに言えば、ウォリアーズの生命線でもあるパスを出す能力に秀でているわけでもない。

もちろん、近年流行しているスモールラインナップでプレーのテンポを速め、相手を圧倒することは可能だろう。デュラントが加わったことで戦力は大幅アップとなり、『死のラインナップ』を上回る組み合わせが生まれるかもしれない。当然ながら、来シーズンの優勝候補筆頭でもある。

しかし、攻守のバランス、オフェンスの連携を考えると、ボーガットとエジール退団の影響は決して小さくないはずだ。最大の獲物を獲得することに成功したウォリアーズが今後やるべきことは、圧倒的な個の力を繋ぐ潤滑油としての働きをこなせる選手の獲得だろう。

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