写真=Getty Images

試合終盤にはコービー顔負けのフェイダウェイも

3月1日にクイックン・ローンズ・アリーナで行われたキャバリアーズ戦で、17得点14リバウンドを記録し勝利に貢献したセブンティシクサーズのジョエル・エンビード。第4クォーター残り1分28秒には、勝負を決める見事なフェイダウェイシュートを成功させた。

7フッター(213cm)でこれほど軽やかにフェイダウェイを決める現役選手は、マーベリックスのダーク・ノビツキー、ウォリアーズのケビン・デュラント、ニックスのクリスタプス・ポルジンギスくらいという印象だが、エンビードにもセンターらしからぬ技術が備わっている。

実はこの試合中、エンビードは『アンチ』と戦っていた。あるキャブズファンがずっとヤジを飛ばし続けていたとエンビードは言う。フェイダウェイを放つ直前にも、「お前じゃ決められない。失敗するぞ」との声をかけられたそうだ。

当然、現在のNBAでも指折りのトラッシュトーカーであるエンビードは黙っていない。綺麗なフェイダウェイを決めた後のことを、こう振り返る。

「相手がダブルチームを仕掛けてきたけれど、もう打つ体勢に入っていた。自分がまるでコービー(ブライアント)のように感じたよ。それでシュートを決めた後、キャブズファンには『俺がリーグでベストプレーヤーの一人だ』ということを見せつけないといけなかったからね。いや、『世界でベストプレーヤーの一人』かな」

1年目に31試合にしか出場しなかった2年目の選手にしては口が過ぎる気もするが、それだけの才能を持った選手であることはすでに証明済みだ。これからもコービーのシルエットに近いフェイダウェイを放ち続け、高い成功率で決め続けられれば、本家コービーから『免許皆伝』をもらえるかもしれない。