レブロン・ジェームズ

影響を受ける児童とその家族を支援

新型コロナウィルスの大流行を受け、アメリカは最大500億ドル(約5兆円)の財政出動を可能にする国家非常事態を宣言した。感染者の拡大を抑止するため、学校の休校を勧告する州が多い中、オハイオ州アクロンにある『I Promise School』は、ファミリー・リソース・センターを現在も開け続ける決断をした。

『I Promise School』は、レイカーズのレブロン・ジェームズが2018年に開校した学校で、授業料無料はもちろんのこと、全生徒に朝食、昼食、軽食付きで、食事を得るのも難しい経済状態の両親が利用できるフードバンクを設置するなど、永続的にこれからの時代を担う子供たちに、平等に教育を受けられる環境を整えた革新的な教育機関だ。

同校はアクロンのフードバンクサービスと協力し、1400人を超える児童の家庭に、食料、トイレットペーパーなどが入ったケアパッケージを配布。ファミリー・リソース・センターは、住居、衣類、メディカルケア、メンタルヘルスへのアシストが必要な児童、家庭を支援する。

オハイオ州知事のマイク・デウィンは、州内の学校を休校すべきと進言した。しかしレブロンは学校関係者と話し合った末、休校期間中に普段の生活に影響が出るのを避けられない児童のため、ファミリー・リソース・センターを利用可能な状態にすることを決めたという。

この件に関して、レブロン・ジェームズ財団のエグゼクティブディレクターを務めるミシェル・キャンベルが『USA Today』の取材に応じ、レブロンとの話し合いについて語った。

「こんな状況だからこそ、この決断を下す必要があった。学校のサービスを利用可能にするために、これからも必要な取り組みを行っていく。レブロンは『I Promise』プログラムを立ち上げた時から力を注いでくれていて、これは人生を通じて取り組むことなんだ」

キャンベルによればレブロンは今回の緊急事態への対応を決める場合だけではなく、普段から同校の児童のことを気にかけているという。

新型コロナウィルスによる影響は社会の広範囲に及んでいる。それぞれにできる支援を続けている中、レブロンは学校設置者として児童を守る決断を下した。