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ウォリアーズにフィット、貴重な戦力に

29日に行われるレイカーズとの一戦を控え、ウォリアーズで特に燃えているのがニック・ヤングだ。昨シーズンまで4年間をレイカーズで過ごし、特に昨シーズンは60試合に先発出場してチームの中核を担ったが、この夏にウォリアーズに移籍。ウォリアーズでは先発出場なし、プレータイムも昨シーズンの25.9分から13.3分へと半減したが、ヤングはNBA優勝を体験するためと割り切り、自分の仕事に専念している。

4年間を過ごした古巣との対戦を前にヤングは「あいつら全員、ブッ殺してやる」と不穏な発言。だがこれはジョーク好きな彼らしい『挨拶』であり、「トラッシュトークを楽しむつもり」と、かつてのチームメートとのマッチアップを待ち望んでいる。

彼のジョークは皮肉が効きすぎていて、しばしばヒヤリとさせられる。11月頭のティンバーウルブズ戦で5アシストを記録した際には「レイカーズ時代は俺がいくら良いパスを出しても、みんなシュートを決められなかったからアシストが伸びなかったんだ。ここではみんな決めてくれるからね」と、当事者であるかつてのチームメートにとっては笑えないジョークを飛ばしている。

普段の発言からトラッシュトークが効いているヤングだが、そのプレーぶりにはスティーブ・カーも感心している。「我々の一員になる上で、彼には我慢しなければならないこともあったと思う。それでもニックは常に笑顔で、誰にとっても素晴らしいチームメートであり続けている。素晴らしい姿勢だよ」

「最初しばらくは大変だったんだ」とヤングは言う。「コーチングスタッフが付きっ切りで指導してくれた。新しくやって来た選手に、このチームでどう動き、それぞれの選手とどうプレーすればいいのかを教えるのは、よちよち歩きの赤ちゃんの面倒を見るようなものだよ」

それでも20試合をプレーした今は、完璧にチームにフィットしている。ウォリアーズの看板はあくまでステフィン・カリーやケビン・デュラントといったトッププレーヤーだが、アンドレ・イグダーラ、ショーン・リビングストン、デイビッド・ウェスト、そしてヤングの『三十路セカンドユニット』の支えがあってこその『スーパーチーム』であることは言うまでもない。