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1位指名権を持つシクサーズの決断に注目が集まる

NBAファイナルも佳境を迎え、いよいよ2015-16シーズンも終わりが見えてきた。その盛り上がりと並行して、2週間後に行われるドラフトの話題も増えている。今年のドラフトは、6月23日にネッツ本拠地のバークレイズ・センターで開催される。1巡目1位から14位までの指名順は先日のドラフトロッタリー(指名順位抽選会)で決まったとおりだが、ここでおさらいしておこう。

2016年 NBAドラフト1巡目1位~14位指名順

1位:セブンティシクサーズ
2位:レイカーズ
3位:セルティックス(ネッツ経由で獲得)
4位:サンズ
5位:ティンバーウルブズ
6位:ペリカンズ
7位:ナゲッツ
8位:キングス
9位:ラプターズ(ニックス経由で獲得)
10位:バックス
11位:マジック
12位:ジャズ
13位:サンズ(ウィザーズ経由で獲得)
14位:ブルズ

15位以下はウェーバー方式で順位が確定し、2巡目全体60位まで指名が可能。

注目はやはり、誰が全体1位指名を受けるか。選手にとっても、NBAドラフト全体1位指名というのは大きなステータスになる。もっとも、1巡目で指名された選手には最低でも2年の契約が保証される(3年目と4年目はチームがオプションを保有)ため、10位以下の指名であっても価値はある。

今年の最注目選手は、ルイジアナ州立大のベン・シモンズ(フォワード)と、デューク大のブランドン・イングラム(フォワード)。セブンティシクサーズがどちらかを指名する、というのが一般的な見方だが、フロントコートの選手はすでに揃っているため、現有戦力を放出しないというチームの方針があるのだとすれば、プロビデンス大のポイントガードのクリス・ダン、もしくはケンタッキー大の19歳ガード、ジャマール・マレーが全体1位指名を受ける可能性もある。

2016年NBAドラフトの目玉候補、ルイジアナ州立大のベン・シモンズ。
同じく全体1位指名候補となっているデューク大のブランドン・イングラム。

インターナショナル選手が上位指名を受ける可能性も

また、昨今のNBAドラフトでは、アメリカ以外の国籍を持つ選手が上位指名されることも多い。昨年で言えば、ニックスが1巡目4位で指名したクリスタプス・ポルジンギスだ。

今年最注目のインターナショナル選手として挙げられているのは、15歳でプロデビューを果たしたクロアチア出身のドラガン・ベンダー。現在イスラエルリーグのマッカビ・テルアビブに所属しているベンダーは、213センチ100キロとセンターでもプレーできるサイズでありながらガード級のハンドリングを持つ逸材だけに、トップ5での指名も十分にあり得る。

その他、NBAドラフトでは、上位指名順を含むトレードも頻繁に起こる。今年は、3位指名権を持つセルティックスの動向が気になる。すでにチームとしての土台は出来上がり、残すはフロントコートの補強のみ。GMのダニー・エインジが上位指名権をちらつかせ、他チームから先発級の選手を獲得、もしくは異なる1チームを含めた3チーム間のトレードで、エース級の選手を獲得する、というプランもあると噂されているくらいだ。

そして、プレーオフで東カンファレンス決勝まで勝ち上がりながらも、今年の1巡目9位指名権を持つラプターズの選択にも注目したい。敏腕GMとして知られるマサイ・ウジリだけに、チームに必要な即戦力級の選手を指名してくるだろう。

ドラフト当日まで、どのチームが何を考え、どのようなトレードを成立させるかは分からない。また、指名後のトレードでチームが変わるということも多々あるだけに、選手にとっても、まさに今後のキャリアが決まる重大な1日となる。

ポルジンギスに続くNBAのスターになれるかが注目されるクロアチア出身のドラガン・ベンダー。