ディフェンスでリズムを作るチームが主導権を握る
9月1日、アーリーカップ『関東地区』の1回戦で、アルバルク東京とサンロッカーズ渋谷が対戦。後半に入って大きく突き放したA東京が88-67で『東京ダービー』を制した。
第1クォーター、SR渋谷は満原優樹、長谷川智也が3ポイントシュートを沈めるが、A東京は竹内譲次がチームを牽引し、21-19と互角の展開となる。しかし、第2クォーターに入るとSR渋谷が堅い守備を展開し、ロバート・サクレがこのクォーターで8得点とインサイドで着実に加点。理想的なプレーで攻守の噛み合ったSR渋谷が35-33で前半を終える。
A東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは前半の苦しい展開をこう振り返る。「両チームとも出だしから激しい展開で、勝ちたい気持ちが前面に出た試合でした。前半、渋谷さんがアグレッシブなディフェンスをしたのでターンオーバーの数が少し気になったところでした。ターンオーバーから渋谷さんのイージーバスケットにつながり我々のオフェンスリズムが崩れました」
だが、後半に入ると流れは一変、パヴィチェヴィッチは「逆に後半になるとミスを減らし、ディフェンスは継続して激しく、オフェンスは良いリズムで点を取れました」と語る。一方のSR渋谷の勝久ジェフリーヘッドコーチは「我々がやりたいことをアルバルクさんにやられた。自分たちはディフェンスから流れを作るチームですが、アルバルクさんのほうがディフェンスが激しく、思うようなプレーができなかった」と振り返った。
総入れ替えとなった外国籍選手がそれぞれ持ち味を発揮
A東京が堅守でリズムをつかみ、特に竹内がこのクォーターで7得点と、第1クォーターに続いてオン・ザ・コート「1」の時間帯で躍動し、A東京は56-50と逆転して第4クォーターを迎える。
第4クォーターは、勢いに乗ったA東京が攻守でSR渋谷を圧倒。このクォーターで32-17と一方的な展開となり、最終的に21点差をつけての完勝となった。エースの田中大貴が20得点、そして新戦力のジャワッド・ウィリアムスが23得点をマークしている。
外国籍選手を総入れ替えしたA東京、ウィリアムスはベテランらしい落ち着きのあるプレーに加えて6本中3本と高確率決めた3ポイントシュートに期待ができそう。アレックス・カークも巧みなプレーを随所に見せ、大卒ルーキーのランデン・ルーカスはまだ粗削りだがパワフルなプレーでこの先に期待を持たせた。
「今日の勝利により、2戦目は川崎、その次は栃木か千葉との対戦となります。新加入が6名、ヘッドコーチも変わったチームなのでこの3試合はとても価値のあるものとなります」とパヴィチェヴィッチが語るように、A東京にとってこの日の勝利は、シーズン開幕へ向けたチーム強化のためにも有意義なものとなった。
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