安藤誓哉

「ガードナーと金丸、この2人をいかに抑えるかが大事」

アルバルク東京は、アリーナ立川立飛にシーホース三河を迎えた第1戦に92-84で勝利した。

A東京はケガ人続出で、試合エントリー選手の数が足りずにリーグから厳重注意を受けている状況。水曜ゲームの後で体力的には相当に不利なはずだが、ローテーションで出てくる8選手がいずれも激しくプレーし、ディフェンスで主導権を握った。

ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチが試合後、「(ダバンテ)ガードナーと金丸(晃輔)、この2人をいかに抑えるかが大事だった」と話したように、A東京の対策は徹底していた。第1クォーターではミドルシュートやフローターで金丸晃輔に8得点を許したが、第2クォーターになると菊地祥平がオフボールの時もしつこくプレッシャーをかけることで、沈黙させる。さらに、インサイドではガードナーへのダブルチームを徹底し、前半を6点に抑えた。

前半だけで7つのスティールを記録、またディフェンスから速攻に繋げてファストブレイクポイントでも14-1と大きく差をつけ、前半を45-33とリードして折り返す。オフェンス偏重と言えるほど攻めのタレントが豊富な三河を33得点に抑えており、スコア以上にA東京のペースだった。

後半に入っても、人数が少ない中でタイムシェアを確実に行うことにより、誰が出てもディフェンスの強度が落ちない。ビッグマンの竹内譲次がディフェンスリバウンドからボールプッシュするなど、全員が走るバスケットを展開。第3クォーターには出場8選手のうち7選手が得点を記録するバランスの良い攻めで28得点を挙げて優位を決定づけた。

ダバンテ・ガードナー

「自分たちのミスから簡単に相手に得点を許した」

第4クォーターになると、A東京のファウルがかさみ、残り6分でチームファウルが5つに。桜木ジェイアールに連続シュートなどを許し追い上げを許すものの、最後まで優位を保ち続けた。

敗れた三河の鈴木貴美一ヘッドコーチは、「今日の試合は、自分たちのミスから簡単に相手に得点を許したことに尽きる。いつもやらない長いパスや、トランジションでビッグマンにパスするなど不用意なパスが目立ちました」と敗因を語る。

鈴木ヘッドコーチが言うように三河は14ターンオーバーを犯し、そこからの失点が25点とミスが目立つ試合となった。

さらに、この試合では11得点と不調だったガードナーについてはこう話す。「自分より背が高い選手に守られて1対1は無理なのに攻めていった。逆にその後は、パスを狙いすぎて彼にとっては悪循環の展開となった。明日に繋げるためにも、今日は冷静にベンチで見させた」

ルカヘッドコーチも「三河はリーグでもNo.1のオフェンス力があるチーム。ウチは8人がハイレベルでほとんどの時間で、三河のオフェンスを抑えることができた」と高いレベルのディフェンスを維持できたことが勝因だと勝った。

ガードナーにとっては抑えられたこと以上に、第4クォーターにプレータイムを与えられなかった屈辱が大きいだろう。明日の第2戦で彼がどう巻き返すか、またチームとして今日の課題をどう修正していくかに注目だ。

10月26日のB1 9試合の結果
京都60-68新潟
A東京92-84三河
名古屋D83-72横浜
大阪82-77北海道
千葉79-67島根
SR渋谷 – 川崎
秋田 – 滋賀
富山 – 宇都宮
琉球 – 三遠