アンソニー・デイビス

勝ち越しフローターを決めた後、完璧な守備で締める

現地4月2日、マーベリックスはホークスとの接戦を120-118で制した。勝利の立役者となったのはケガから復帰して5試合目、リズムを取り戻しつつあるアンソニー・デイビスで、34得点15リバウンド5ブロックの数字以上に、クラッチタイムの勝負強さで強烈な印象を残した。

第1クォーターの終わりに、混戦の中で味方の肘打ちでまぶたの上を切って流血するアクシデントが起きたが、応急処置を済ませて戻って来たデイビスはケガの影響を感じさせない力強いプレーを見せ続けた。

接戦のまま迎えた第4クォーター残り1分からの攻め、ハンズオフでクレイ・トンプソンをオープンにすることで118-118の同点3ポイントシュートをアシストすると、ここからデイビスは100%以上の集中力で攻守に存在感を見せる。リムアタックするトレイ・ヤングの動きを冷静に見極めて背後からのブロックショットを決めると、引き続きのディフェンスでも相手のパスを身体に当ててターンオーバーを誘う。

こうしてオフェンスに転じると、デイビスはトップ・オブ・ザ・キーからマークに付くオニエカ・オコングを強引なドライブで振り切り、最後は左手でのフローターを沈めて120-118とマブスにリードをもたらす。

ホークスに残された時間は3秒で、トレイ・ヤングのアイソレーションを選択する。これに付いたデイビスは、ヤングのステップバックにしっかりと寄せ、決まれば逆転ブザービーターの3ポイントシュートをエアボールにさせた。

「僕はあのフローターが得意なんだ」

右目のまぶたに大きな絆創膏を貼ってのプレーはやりづらかっただろうが、デイビスは「試合中に傷口を縫うのは初めての経験だったけど、シカゴの男はタフなのさ」と全く気にしていなかった。

勝ち越しのフローターについては「コーチが左利きの僕のためにデザインしてくれたプレーだ。僕はあのフローターが得意なんだ」と語り、最後にヤングを止めたシーンをこう振り返った。「リーグ屈指のガード、リーグ屈指のスコアラーが相手で楽しかったよ。でも、ペリメーターの選手との1対1には慣れている。ステップバックする彼に対して難しいシュートを打たせたと思う」

指揮官ジェイソン・キッドは、「6週間の欠場から復帰して、リズムを取り戻しつつある。周囲の選手たちが彼のプレーを理解し始めているのも大きい」と、デイビスが調子を上げていることを素直に喜んだ。

これでマブスは38勝39敗で西カンファレンス9位。10位キングスは1.5ゲーム差、11位サンズとは2.5ゲーム差で、いずれも連敗中で苦戦しているだけに、マブスは下位ではあれプレーイン・トーナメントに進出できそうだ。ルカ・ドンチッチ放出へのファンの憤りは収まっていないし、カイリー・アービングは左膝前十字靭帯断裂でシーズン終了となっており、プレーオフに進んだとしても上位進出はなかなか期待できない状況だが、ここ7試合で5勝とどん底から抜け出し、チームの雰囲気は良くなっている。

もう一つの明るいニュースは、デレック・ライブリー二世の復帰だ。1月に右足首の亀裂骨折で戦線離脱した2年目のセンターが、このホークス戦で2カ月半ぶりに復帰した。まだプレータイムに制限はあるが、ポストシーズンに間に合った。デイビスの能力を最大限に生かすには、泥臭い仕事を肩代わりできるセンターの存在は不可欠で、今後ライブリーが調子を上げれば、デイビスのプレーもまたキレを増すはずだ。