ルイス・スコラ

「悲しくはない、僕たちは素晴らしい2週間を過ごせた」

バスケワールドカップの決勝、アルゼンチン代表のルイス・スコラは、スペインに敗れて優勝を逃した直後であっても「まずはスペインの勝利を祝福したい」とライバルを素直に称えた。

「相手の力が上であり、良いバスケットボールをプレーしていた。僕たちも勝ちたかったけど、相手のプレーに対抗する手段を見つけられなかった。必ず勝てると信じていたから、今は悲しい気持ちだ。チームにとっても、今は辛い時間だよ」

39歳ながらもチームの主力としてアルゼンチン代表を引っ張ったスコラは、今大会で平均17.9得点、8.1リバウンド、1.8アシストというスタッツを残し、大会ベスト5にも選出された。2002年の世界選手権で準優勝、2年後のアテネ五輪では優勝を母国にもたらしたゴールデンエイジの生き残りは、今大会を通じてチームを盛り立てた。

スペインのマルク・ガソルと同じように、スコラは若いチームメートに勝者のメンタリティと代表で戦う誇りを伝えようとしていた。「彼らの背中を押すことで、みんなチャンピオンになれる、どの試合でも勝てるという気持ちになる。そういう感覚が優勝の可能性を高めてくれる」

こう話しているうちに気持ちが落ち着いてきたのだろう。会見を続けるうちにスコラは気持ちを切り替え、「悲しくはないね」と話す。

「実際、悲しいことなんてなかった。僕たちは素晴らしい2週間を過ごせた。決勝まではアルゼンチンが大会のベストパフォーマンスをしていたと思う。今日だけうまく行かず、スペインのほうが素晴らしかったんだ。その結果、今大会ベストのチームはスペインということになった」

スコラは何も明言しなかったが、ワールドカップでの借りはオリンピックで返すしかない。ゴールデンエイジの生き残りには、まだやるべき仕事が残っている。