
19ターンオーバーを促すもオフェンスの遂行力に欠ける
女子日本代表は4月30日、コーリー・ゲインズヘッドコーチがかつて指揮を執っていたWNBAのマーキュリーとトレーニングマッチを実施。マーキュリーの強度の高いプレーに序盤から後手にまわり、60-86で敗れた。これで日本は、27日のエーシズ戦(78-94)も含め、WNBAの強豪相手との貴重な実戦を連敗で終えた。
日本はエーシズ戦をコンディション不良で欠場した田中こころが復帰し、田中、山本麻衣、薮未奈海、白石弥桜、梅沢カディシャ樹奈の先発でスタート。立ち上がりは田中のレイアップや3ポイントシュート、白石のブロックなどで互角だったが、マーキューリーに高確率で長距離砲を決められ14-0のランを許してしまう。日本も得意のアップテンポな展開から積極的に3ポイントシュートを放つが不発に終わり、13-29と出遅れて第1クォーターを終える。
日本は第2クォーターに入っても3ポイントシュートに当たりがこず、逆にマーキュリーはサイズとフィジカルの優位を生かしたペイントアタックを軸に外からも効果的にシュートを決め、バランスが取れたオフェンスを遂行。日本は結局前半トータルで3ポイントシュートを18本中2本しか決められず、28-52と大量リードを許してハーフタイムを迎えた。
後半、日本は山本に都野七海、東藤なな子、舘山萌菜、朝比奈あずさの5人でスタートすると、平面の激しいプレッシャーディフェンスから流れをつかむ。そして舘山と山本が決めるなどようやく3ポイントシュートの当たりがくることで、第3クォーターの出だしから11-0のランに成功。マーキュリーにタイムアウトを取らせたが、ここからゴール下での力強いアタックを食い止めることができず、引き寄せた流れをすぐに断ち切られてしまう。その後は終始マーキュリーのペースで試合が進んだ。また、今シーズンENEOSサンフラワーズに所属していたアシュテン・プレッチェルがマーキュリーの一員として出場。9分半の出場で3リバウンド2ブロックを記録している。
日本は田中がフィールドゴール6本中5本成功の14得点3リバウンド2アシスト、山本が13得点2リバウンド2アシストを記録。さらに19のターンオーバーを奪ったが、オープンシュートを決められず、3ポイントシュート44本中9本成功に終わるなど、相手のミスから得たチャンスを得点に結びつけることができなかった。また、ゴール下でのレイアップの精度にも欠けていた。ただ、ビッグを含めた各選手が打てるタイミングでちゅうちょなくしっかりと3ポイントシュートを打ち切るなど、シュートセレクション自体は悪くなかった。ゲインズヘッドコーチの推し進める『ペース&スペース』のスタイルの浸透を感じられたのは収穫だ。
エーシズ、マーキュリーと共に大差で敗れてしまったが、昨年のWNBAファイナルに出場した両チームとの実戦は若い選手たちにとって世界トップレベルを身をもって体感する貴重な経験となった。今回のアメリカ遠征で得た学びを、5月16日、17日に行われるラトビア代表との『三井不動産カップ 2026(神奈川大会)』で見せてくれることを楽しみにしたい。