ケイド・カニングハム

エース不在の期間も8勝3敗、東カンファレンス1位が確定

ケイド・カニングハムは肺から空気が漏れだしてしまう『気胸』により約3週間の離脱を強いられた。プレー中の何でもない打撲が思わぬ長期離脱に発展したが、現地4月8日のバックス戦で戦線復帰が実現した。

26分の出場で13得点5リバウンド10アシストを記録。指揮官のJ.B.ビッカースタッフは「実戦をこなさない限り、NBAのリズムは取り戻せない。コートに立ってプレーできただけで素晴らしいこと」と言うが、カニングハムはそれ以上のパフォーマンスで勝利に貢献した。

プレータイムに制限はあったが、プレー感覚が錆び付いたようには見えなかった。軽快な動きもできれば、力強い動きもできた。カニングハム個人が特別なプレーを見せるわけではなくても、彼がボールを落ち着かせ、そこからプレーを展開することで、チームメートは攻守に迷いなくプレーすることができた。すでにチームとして機能していないバックスは敵ではなく、第3クォーター終了時点で112-86と大差を付けて試合を決めた。

「これまでのどんなケガとも違った。当時はあちこちに痛みも抱えていたし、初めて経験する異変にパニックになったよ」とカニングハムは未経験のアクシデントを振り返り、混乱する自分を支えてくれたスタッフ陣への感謝の言葉を語った。

「とにかく安静にするしかなくて、肺に負担を掛けないよう心拍数の上がるようなことを禁じられていたけど、試合を見ていると時々は心拍数が上がってしまった。自分がプレーできないのは悔しいけど、仲間たちがそれぞれの役割をこなし、チームとして成長する姿を見られたのは本当に良かった」

自分の離脱がチームの苦戦に直結していたら、彼は大きなストレスを抱えることになっただろう。しかし、チームは絶対的なエースにして司令塔であるカニングハムを欠いても8勝3敗と健闘を見せ、東カンファレンスの1位フィニッシュを決めた。

指揮官ビッカースタッフは「選手たちは自分たちの力に自信を持ち、どこが相手だろうと勝てると考えている。ケイドが不在だった間に、その自信が顕著に出てきた。『ケイドの代わりになろう』とは誰も思わず、誰もが自分にできる最高のパフォーマンスを見せようとした。その姿勢がチームを成功に導いた」と、大きな手応えを得ている。

レギュラーシーズンは残すところ2試合。1位を確定させたことで、プレーオフに向けた調整を優先させられるが、ビッカースタッフは特別な変化を加えるつもりはないと語る。「プレーオフになれば攻守の強度が上がる。だが、我々はフィジカルで泥臭く戦うチームで、常日頃からプレーオブのようなバスケをしている。プレーオフだからと言って、自分たちではない何者かに変わる必要はない。最終的にはミスをどれだけ減らせるかが勝負の分かれ目になるので、その部分は徹底していくが、シーズンを通して築き上げたアイデンティティを貫くのみだ」

カニングハムは残り2試合で肺の状態を確認しながら調整に努める。それでも、彼自身はとても楽観的だ。それは気胸から回復してプレーできたことに加え、プレーオフを前に身体の各所に抱えていたケガもケアできたからだ。

「ケガをした時は身体がボロボロの状態だったけど、今回の離脱期間を回復に使えた。シーズン中は常にどこかしら痛みを抱えているものだけど、十分な休養を取ることができたし、必要な身体強化もできた。肺については慎重に進めてきて、今は本来のパフォーマンスを出せる状態にある。調子は最高だよ」