馬瓜ステファニー

「世界大会で疲れたからと簡単にあきらめてくれる相手はいない」

いよいよ今日から女子日本代表は『FIBA女子ワールドカップ2026予選トーナメント』に臨む。12名の登録メンバーの中で、Wリーグ以外でプレーする唯一の選手がスペインのサラゴサに所属する馬瓜ステファニーだ。

サラゴサは欧州最高峰の舞台であるユーロリーグのベスト8進出を決めている強豪チーム。その中で馬瓜は、ここまでユーローリーグで全16試合に出場し、平均16.4分のプレータイムで6.3得点、1.6リバウンドを挙げ主力の地位を確立している。182cmのサイズと機動力を備えた馬瓜は、ガードからインサイドの選手までマークにつけるディフェンス能力と、スピードに乗ったペイントアタックで日本代表においても欠かせない存在だ。

2月25日にユーロリーグのベスト8決定戦に出場したように、馬瓜は他の選手と違って直前のチーム合流となった。途中合流だからこそ感じとれる、昨夏の女子アジアカップからの変化をこのように語る。

「前回(女子アジアカップ)は、初めてのコーリー(ゲインズヘッドコーチ)のバスケットで、これまでと違う部分にシフトするのは大変でした。そして新しいメンバーも加わって、チームを組み立てていくのに時間がかかった印象でした。今回、自分は後から合流となって、みんな本当にチームとして何をやるべきかがクリアになっているので、自分もそこに追いつくために頑張らなきゃと思いました。これまで良い雰囲気で練習してきたことが見えました」

そして、1人だけ遅れての合流であっても、自分を選んでくれることへの感謝を強調した。「こういう形でも呼んでいただけることはすごく光栄です。どうしても最初からいられない中、それでも呼んでもらえていることで、自分らしく、良い意味でチームに変化をもたらせる存在でいられたらと思います」

今回の対戦相手は欧州のチームに所属している選手が多い。そのため欧州の最前線で活躍する馬瓜は、日本の中で誰よりも敵国の強さを肌感覚で分かっている。「なんとなく、『この選手はこの大会で対戦したな』とか思いながらホテルで情報を見ています。相手も同じようなことを思っているかもしれませんが、みんなのために持っている情報はすべて伝えていきます」

Wリーグの場合は対戦チームも少なく、試合前にしっかりとスカウティングをして臨める。だが、欧州ではそうもいかず、直前になって新加入選手が加わるようなケースも散見される。そういう環境に慣れている馬瓜だからこそ、出たとこ勝負の連戦が続く過酷な大会で、特に大切にしたいことを「やっぱり試合の入りです」と語る。

「最初の10分でどれだけ日本のバスケットを見せつけて相手の心を折れるか。それはユーロリーグだとか、どの大会でも関係なく、最初の10分で少しでも相手に自信を与えてしまうと、その後で辛い30分が続きます。いくら日本が走るバスケットをしてもこれは世界大会です。疲れたからと簡単にあきらめてくれる相手はいないので、最初のところで決めに行きたいと思います」

合宿に参加する日数が少ない分、連携面で他の選手に比べて遅れている部分はあるかもしれない。だが、そのマイナス分を補って余りあるプラスな要素を、馬瓜はコート内外でもたらしてくれる。