
「言葉がなくてもお互いのやりたいことが分かる」
デンバーのファンは『バブル』で行われた2019-20シーズン頃からジャマール・マレーがNBAオールスターに選ばれるべきだと考え続けてきた。この頃から西カンファレンスのレベルは高く、そう簡単には選出されない。この間にマレー個人も2021-22シーズンを膝のケガで全休する苦しい時期を経験した。
それでも今回、マレーはNBAキャリア10年目にして初めてオールスターに選出された。高い得点能力を発揮しながら選考から漏れ続けた過去との違いは、シーズン終盤に調子を上げてプレーオフで真骨頂を見せるタイプの彼が、シーズン序盤からエンジン全開でプレーしていることだろう。この1カ月はニコラ・ヨキッチの欠場があり、彼はさらに奮起した。
この日はサンダー戦が行われ、サンダーからはチェット・ホルムグレンが選出されたが、サンダーを率いるマーク・ダグノートはそれよりも先に「まずはジャマールにおめでとうと言いたい。彼がここまで選出されなかったのは驚くべきことだから」と語った。
そしてもちろん、ナゲッツの面々はマレーの選出を大喜びした。ヨキッチはもう8回目の選出だが、彼を除けばナゲッツの選手がオールスターに選ばれたのは2011年のカーメロ・アンソニー以来となる。
「試合前で仮眠をとっていたら、友達のグループ通話で起こされたよ。だから選出を知った時はちょっと寝ぼけていた」とマレーは言う。
彼自身もずっとオールスターに選ばれたいと思っていただろうが、もうベテランとあって落ち着いたもので、「気分は良いけど、僕のオールスター選出を一番に望んでいた父が喜んでくれたのがうれしいよ」と言い、「僕自身はオールNBAを目標にしたいんだ。より意味のある賞、プレーオフも含めてシーズンを通しての活躍が反映されるものだから」と続けた。
ヘッドコーチのデビッド・アデルマンは、チームを代表して「感慨深かった」とマレーの選出を喜んだ。「何度も50得点を記録し、その中にはプレーオフでの50得点もあった。優勝して、過去10年間で西カンファレンスで最も勝っているチームのポイントガードだ。55得点したり、17アシストしたり。足りないのはオールスターだけだったし、今シーズンはオールNBAもチャンスがあるだろう」
そしてもちろん、相棒のヨキッチもマレーと一緒にオールスターに出られることに大喜びしている。「彼がオールスターに値すると、ここでは誰もが言っているけど、本当にその通りだと思う。オールスターにいるべき選手だから、リストに彼の名前が並んでいると気分が良いよ」
マレーはヨキッチとの関係性を、あらためてこう語った。「多くの勝利を得る中で友情を育み、言葉がなくてもお互いのやりたいことが分かり、ぴったり呼吸が合うようになった。最初はどちらもベンチスタートだったから、ここまで来れたのはすごいことだよ」
「僕らは一度も衝突したことがない。コミュニケーションの齟齬は時々あるけど、それで声を荒げることはない。僕にイライラしてるだろうと思うことはあるよ。彼がエンドラインから超ロングパスを投げてターンオーバーになれば僕は怒るし、20点リードの場面で僕が簡単にトランジションスリーを打って外せば彼も怒る(笑)。でも、誰がボールを持ち、誰が最後のシュートを打つかで揉めることはない。相手のディフェンスがどう出るかを見て、2人で解決策を見付けることをずっとやってきたんだ」
ヨキッチも「ケンカはしたことがないな。どちらかが怒っている時は、もう一方が受け入れることでバランスを取る」と笑い、こう続けた。「これま一緒にプレーした選手のトップ5を挙げろと言われたら、まず僕のNo.1はマレーで決まりで、そこから他の4人を考える。2人ともベンチ起用からスタートして、一緒にプレーを磨いてきた。良い時も悪い時もあったけど、それがあるから今がある。一緒にオールスターに行けるなんて最高だよ」