シーズン前半、与えられたチャンスを生かした選手たち

現地2月5日のトレードデッドラインに向けて、各チームの補強の動きが注目されています。それとともに、開幕からチームの主力になっている2ウェイ契約の選手の中には、出場試合数の上限が近付いており、引き続き試合で起用するには本契約への切り替えが必要になります。その場合はロスター枠を空けるためのトレードも考えなければいけません。

2ウェイ契約の選手が出場機会を得て、主力に定着することが多いのは、ケガ人に悩むチームです。ナゲッツでは2年目のスペンサー・ジョーンズがフィジカルに戦えるディフェンダーとして台頭し、今ではスタメンに名を連ねるようになりました。ガードからパワーフォワードまで対応できるオールラウンドな守備に加え、少々ぎこちなく見える3ポイントシュートも40%と確率良く決めています。ナゲッツにはロスター枠に1つ空きがあり、このままジョーンズが本契約に移行するでしょう。

ガード陣が次々と離脱したトレイルブレイザーズでは、21歳のシディ・シソコがディフェンス力を買われてスタメンまでステップアップしました。とにかくハードに戦うのが持ち味ですが、試合に慣れてきたからか1月は3ポイントシュート成功率が40%と課題のシュート力も改善しており、今後さらなる成長も期待できます。

同じくブレイザーズのケイレブ・ラブは、シソッコにはないハンドリングやシューター役として起用されています。大学バスケのスター選手であったラブはルーキーらしからぬ強気なプレーが持ち味で、試合終盤でビハインドの状況でも起用しやすいのも特徴です。

ブレイザーズはロスター枠に空きがなく、ドリュー・ホリデーが復帰したこともあり、シソコとラブの両者を残す必要性は薄れたため。場合によっては結果を残しながらも彼らが試合に出れなくなる可能性があります。

シーズン前半に苦しんだクリッパーズでは3年目のジョーダン・ミラーとルーキーのコービー・サンダースの2人が主力として堂々たるプレーを見せ、チームは上昇気流に乗りました。シューターとしてもハンドラーとしても活躍するミラーは、シックスマンとして長いプレータイムを得ており、サンダースはウイングとしてディフェンスの役割をメインにスターターでもプレーしています。

シーズン序盤は全く勝てず、補強が急務と思われたクリッパーズですが、勝率が上がってきた今では、2人を残すための動きが重要になってきました。すでに戦力外扱いのクリス・ポールの処遇を決めるのが最優先事項ですが、加えてシーズン全休が決まっているブラッドリー・ビールのトレードも検討しなければいけません。若手のためにビッグネームを放出するのかどうかが注目されます。

キングスでは明るいキャラクターと異様に強いリバウンド力を持つディラン・カードウェルが暴れ回っています。貴重な若手だけにチームは優先的に残したいはずで、主力のトレードが決まるのを待つのみです。ただし、トレードで若手有望株やドラフト指名権を手に入れれば、カードウェルのライバルとなる選手も増えてくるだけに、まだまだ競争は続きます。

マーベリックスではライアン・ネムハードとムサ・シセがプレータイムを得ていますが、チームが低迷しているため、2人のためにロスター枠を空けるよりも、戦力強化に向けたトレードが優先されそうです。同じことはジミー・バトラーが離脱したウォリアーズにも当てはまり、パット・スペンサーを本契約にする前にやるべきことがあります。

東カンファレンスの首位を走るピストンズでは、控えのポイントガードとして2年目のデイニス・ジェンキンズが信頼をつかんでいます。ウィザーズ戦で劇的な同点ブザービーターを決めて勝利の立役者になると、そこからローテーションへと食い込み、安定したゲームメークと高いシュート精度、そしてケイド・カニングハムに次ぐチーム2番目のアシスト数で欠かせない戦力になっています。プレーオフでの起用も想定されるだけに、ピストンズはジェンキンズのためにロスター枠を空けるはずです。

シーズン前半に不調だったキャバリアーズでは、ネイクワン・トムリンがハードワークでプレータイムを勝ち取っています。本格的にバスケットボールを始めたのが大学からという変わり種は、25歳ながらも伸びしろだらけで、今後の成長も含めてチームに残したいはずです。

タイリース・ハリバートンがシーズン全休で下位に沈むペイサーズも、ケガ人続出の中でクエントン・ジャクソンとイーサン・トンプソンが活躍しています。特に27歳のジャクソンはペイサーズで3年目を迎えており、ここで本契約を手に入れたいところ。ただ、ペイサーズのチーム事情を考えると、無理して本契約にする必要もなく、オフまで先送りにされるかもしれません。

チームとして切実なのはセブンティシクサーズで、パワーフォワードには2ウェイ契約のドミニック・バーローとジャバリ・ウォーカーしかいません。センターとスモールフォワードは充実しているため、必ずしも起用しなければいけないポジションではありませんが、2人とも起用できないとなれば戦術の幅が狭まるだけに、1人は本契約へと移行するはずです。ロスターにはガードが多く飽和状態にもなっているため、トレードデッドラインで何らかの動きはしてくるでしょう。