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ボウエンは自分が現役時代なら出場停止処分になると批判

スパーズの王朝時代初期を支え、2003年、05年、07年の優勝に貢献したブルース・ボウエン。得点パターンはオープンな状態になるのを待ち、コーナーから3ポイントシュートを決める程度しか持ち合わせていなかったが、執拗なディフェンスでマークした相手を苛立たせることに関しては一級品の腕を持つ『職人』だった。

そのボウエンが、ウォリアーズのザザ・パチューリアが西カンファレンス決勝の第1戦でカワイ・レナードのケガをする原因となったディフェンスについて「故意で、危険なプレー」と、強く非難したと『Bleacher Report』が伝えた。

パチューリアは、左コーナーから3ポイントシュートを放つレナードに圧力を掛けた結果、レナードの着地点まで足を伸ばすことに。結果、その足にレナードは乗ってしまい、ロケッツ戦で痛めていた足首の状態が悪化。16日に行なわれたウォリアーズとの第2戦を欠場し、スパーズは連敗スタートを切っている。

ボウエンはパチューリアのプレーの悪質さをこう説明している。「パチューリアは、カワイの方向に向かって足を運び続けた。選手なら、シュートを打った選手が着地するスペースを作らないといけない。それにもかかわらず、彼は着地スペースにも入った。それだけで故意かどうかは分かる」と話した。

故意かどうかはともかく『マナー違反』は明らか

故意にレナードを傷つけるプレーだったのかどうか、真実が明らかになることはない。ただ、激しくシュートチェックに行った結果だとしても、着地点に足を入れないのはプレーヤー間のマナーだ。以前にも同じ議論は何度もあった。ジャンプシュート後に着地する瞬間はどの選手も無防備なもの。そこでケガをするような行為はディフェンスする側が避けるべき、というのが議論の末に出た『マナー』である。

今回のプレーをルールで裁くことはできない。だが、パチューリアのマナー違反は批判されても仕方のないことだ。

ボウエンは「どういう処分がザザに科されるかは分からない。だが、もし自分なら、出場停止になるだろう」と付け加えている。