「この試合のことは常に心のどこかにあった」
現地10月22日、バックス対ウィザーズの試合が行われホームのバックスが133-120で快勝した。バックスはエースのヤニス・アデトクンボが27分出場で37得点12リバウンドを記録。期待の新戦力マイルズ・ターナーも29分出場で11得点8リバウンド5アシストに3ブロックと期待通りのプレーを見せた。
また、バックスにとってチームの勝利と共に大きな意味を持っていたのが、クリス・ミドルトンのミルウォーキー凱旋に最大限の歓迎を示せたことだ。34歳のミドルトンはプロ2年目の2013-14シーズンから11シーズン半に渡ってバックスに在籍し。2021年のNBA制覇などチーム史上に残る功労者だ。昨シーズン途中、サラリーキャップなどさまざまな事情からウィザーズにトレードで放出したが、チームの彼に対する感謝と敬意は変わらない。
アデトクンボは試合の数日前、「何よりも大事なことで、彼はこれまでにないくらいの盛大な歓迎を受けないといけない」とミドルトンの帰還について語っていた。そしてこの日、バックスの球団職員たちは会場入りしたミドルトンを通路で出迎えた。試合前にはミドルトンの功績を称えるトリビュートビデオが流れ、観客たちは総立ちでミドルトンに拍手と歓声を送った。
試合後、ミドルトンは「スケジュールを見た時から、この試合のことは常に心のどこかにあった。街、チームからこのような評価、感謝の気持ちを伝えられたことは僕にとってこれ以上ない出来事だった」と笑顔を見せた。
「アウェーでスタンディングオベーションを受けることはめったにない。だからこそ、僕は感謝していることをしっかりと伝えたい。日頃、僕はあまりしゃべったり、行動をしたりしない人物だけど、この歓迎ぶりは僕にとって本当に大きな意味がある。どこにいようと、スタンディングオベーションを受けるのはすべての選手の夢だ」
また、自身のバックス時代の背番号22のジャージーを着た観客が多くいたことについては「特別なことで、どれだけ感謝しているのか言葉で表現することはできない」と語った。「人々はお金を払って僕のジャージーを買ってくれた。もう他のチームにいるにもかかわらず学校や職場、食事に出かける時とあらゆる場所で着てくれる。家族もきっと喜んでくれると思う」
この試合、ミドルトンは29分出場で23得点6リバウンドと健在ぶりを示し、アデトクンボとマッチアップでやりあう機会があった。「オールスターに出たり、リーグ優勝した後も僕らは1対1をやってきた。僕らはともに競争心があって、勝ちたい。そしてお互いのベストを引き出したいんだ」と語り、アデトクンボからオフェンスファウルを引き出した場面について「僕がゴール下にいることに気づいた、彼の目が光っているのが見えた」と冗談を言った。
アデトクンボはミドルトンのと対決を「奇妙な感じだった」と語る。そして「彼は素晴らしいプレーだった。今もシュートを決めるし、コートにいるだけで大きな脅威だ。常に正しいプレーをし、良い決断を下してチームメートを成長させてくれる」とかつての盟友を評する。
まだまだ健在ぶりを示したミドルトンは、中心選手かつ若手の指南役としてウィザーズの再建を支えていく。