デビュー戦、最初のクォーターで14得点はNBA新記録
セブンティシクサーズは現地10月22日の開幕戦でセルティックスに117-116と競り勝った。11点ビハインドで迎えた第4クォーターに大量42得点を挙げ、見事な逆転勝利を収めた。
この試合、シクサーズの新人VJ・エッジコムはいきなり34得点と暴れた。第1クォーターから14得点をマークし、最後までその勢いは止まらず。1点リードの試合残り14秒、フリースローをしっかり2本連続で決めプレッシャーに強いところも示す100点満点のデビュー戦となった。
ちなみにデビュー戦での34得点は、1959年ウィルト・チェンバレンの43得点、1954年フランク・セルビーの35得点に続くNBA歴代3位。また、第1クォーターの14得点は、2003年にレブロン・ジェームズが記録した12得点を超える、デビュー戦におけるNBA新記録だ。
エッジコムは「毎日、この時のために人生をかけて努力をしてきた。これが僕の夢だ。この瞬間が訪れることをずっと願っていた。そしてNBAに入り、生き残っていけることを願っている」と語る。そして実際に夢が叶った気持ちを聞かれてこう言った。「最高だった。自分の予想を超えていたよ。ドラフトされた時、デビュー戦の舞台がどこかは分かっていなかった。最初の試合が(伝統ある)TDガーデンで、応援がすごくて自分の息遣いも聞こえなかった。本当に熱狂的なファンだね。彼らの街、チームへの愛は素晴らしいよ」
また、ジェームズの記録を更新したことを聞かれると、「自分の名前がレブロンと一緒に取り上げてもらえるのはうれしい」と語るが、先をしっかりと見据えている。「とても素晴らしいことだけど、何よりも大切なのはこれから長く活躍していくことだ。レブロンは20年以上NBAでプレーしていて、僕もそうなっていきたい」
この試合、シクサーズは故障からの回復途中の大黒柱ジョエル・エンビードがプレー時間を20分に制限。もう1人のベテランスター、ポール・ジョージも欠場する中で、タイリース・マクシーが40得点、エッジコムが34得点と、チームの将来を担う若手ガード陣が開幕から大爆発した。カットインなど合わせの動きを得意とするエッジコムは、ハンドラーのマクシーとの相性も申し分なし。エンビード、ジョージに大きく依存しなくとも高い競争力を備えたチーム作りに向け、明るい兆しが見えた一戦となった。