青森ワッツ

山形ワイヴァンズ所属時の事案が対象

Bリーグは10月3日、青森ワッツの鳥屋尾聡アシスタントコーチが山形ワイヴァンズ所属当時に同クラブのチームスタッフに対して行った事案に対して裁定委員会に諮問され、その答申を受けて、けん責およびバスケットボール関連活動の全部の停止および禁止3ヶ月間という制裁が決定したことを発表した。制裁期間は本制裁決定の翌日(2025年10月4日)から2026年1月3日までとなっている。

今回の事案では2024-25シーズンに鳥屋尾が当時アシスタントコーチとして山形ワイヴァンズに在籍中、同クラブのチームスタッフ(以下「スタッフA」)に対して行った下記事実が規律違反に認定された。

(1)2025年1月初旬ころから同年2月末ころまで、スタッフAに対して、同人が業務上のミスをした際に、「ポンコツ」「使えない」「どんな育て方をしたらお前みたいな人間になるんだ」「親の顔が見てみたい」といった発言を日常的に繰り返した。
(2)2025年2月初旬ころ、スタッフAの二の腕を複数回つねった。
(3)2025年2月19日、他のチームスタッフの自宅において、スタッフAの頬を、拳で数回、にぶい音がなる程度の強さで殴打した。
(4) 2025年2月24日、自動車を運転するスタッフAに対して助手席から殴る動作をした。

この制裁が決まった経緯は以下の通りとなる。2025年2月下旬ころに山形からBリーグに対し、認定事実に関する報告がされ、同日にコンプライアンス事務局が調査を開始。3月4日に山形が鳥屋尾との契約解除を発表した後、7月22日にBリーグが山形に対する制裁を決定していた。

鳥屋尾は認定事実記載の行為当時「Bリーグ関係者」(Bリーグ規約第3条第1項)に該当し、山形による契約解除により一旦「Bリーグ関係者」ではなくなったものの、青森と9月10日に新規契約を締結したことに伴い改めて「Bリーグ関係者」に該当することとなった。そのため、Bリーグ規約第121条第1項に基づく制裁対象となり制裁が決まった。

Bリーグはこの制裁内容決定について以下の通り説明した。「本件発覚後、所属クラブとの契約を解除されて以来、約6ヶ月にわたり実質的に活動停止に近い境遇にあったとも評価でき、相応の社会的制裁を受けたといえること、概ね事実を認めて反省していること等の事情もあることから、これを十分に斟酌し、処分の重さを一定程度減ずるのが相当であり、よって、上記の制裁案が妥当と判断する」

青森はこの決定を受けて10月4日に開催される岩手ビッグブルズの公式戦から当面の間、北谷稔行サポートコーチがアシスタントコーチ代行としてベンチ入りすることを発表した。