
名古屋Dアーロン・ヘンリーのブザービーターで決着
豊田合成記念体育館で開催されている『AICHI CENTRAL CUP 2025』は9月15日、3位決定戦が行われた。名古屋ダイヤモンドドルフィンズとシーホース三河が対戦し、84-83で名古屋Dが競り勝った。
名古屋Dは昨日と変わらず齋藤拓実、アイザイア・マーフィー、アラン・ウィリアムズ、今村佳太、スコット・エサトンのスタート。三河は昨日先発出場だった久保田義章がロスター外となり、ジェイク・レイマン、須田侑太郎、西田優大、シェーファー アヴィ幸樹、ダバンテ・ガードナーというラインナップでスタートした。
名古屋Dはピック&ロールを軸としたハーフコートオフェンスと、アップテンポなフルコートオフェンスを展開。三河はガードナーを中心したインサイドバスケットでそれに応戦する。第1クォーターは名古屋Dが6点リードするも、第2クォーターは三河が長野誠史、角野亮伍、西田、石井講祐の4ガードにガードナーというラインナップで流れをつかむ。名古屋Dはオフボールのファウルが多くなりリズムをつかめず、47-45の接戦で前半終了となった。
第3クォーターに入ると、三河はこれまで機能しなかったガードナーのインサイドバスケットが面白いように機能し始め、1オン1での得点やカッティングへの合わせなどで一気に形勢逆転。最大12点差までリードを広げるも、ガードナーをベンチに下げると攻撃が単調になり、これまでの勢いが嘘のように攻め手を失う。対する名古屋Dはアーロン・ヘンリーやウィリアムズがインサイドを効果的に攻め込み、点差を8点に縮めて第3クォーターを終えた。
名古屋Dは第4クォーター開始直後からプレスを仕掛けて三河のミスを誘い、8点ビハインドを開始1分で回収すると、その後はシーソーゲームの展開に。名古屋Dは疲れの見え始めた三河に対してヘルプディフェンスのローテーションのギャップを狙って粘り強く喰らいついていく。そして三河の1点リードで迎えた最終ポゼッション、名古屋Dはヘンリーにボールを託すと、ヘンリーはアイソレーションから強引にドライブで切り込み、左手で放ったブザービーターを成功させて勝負を決着させた。
どちらに軍配が上がってもおかしくない内容となったが、最終的には粘り強く戦った名古屋Dが勝利をモノにした。オフェンスリバウンド15本を含む39リバウンドで三河の29リバウンドを上回り、セカンドチャンスポイントでも24-18と優位に立った。ヘンリーは勝利者インタビューで「チームメートが信頼してボールを預けてくれました。チームとして勝ちたかった。それだけです」と語った。三河は、これまでのシーズンでも猛威をふるってきたガードナーの支配力は変わらず圧倒的だったが、彼がベンチに下がり新加入のアーロン・ホワイトとトーマス・ケネディ、ジェイク・レイマンの3ビッグとなった時間帯には、意思の疎通が取れず、攻め手を失う形が散見された。
開幕まであと1カ月を切った。両者ともにこの連戦で得た課題をどこまで修正できるか、今後のプレシーズンマッチでの成長も含めて期待が膨らむ試合となった。