
昨シーズン終盤の飛躍を支えた大型ガード
ブルズが制限付きフリーエージェントのジョシュ・ギディーと4年1億ドル(約150億円)で契約延長に合意したと『ESPN』が報じている。
22歳のギディーは2021年ドラフト全体6位指名でサンダーに入団すると、203cmのサイズとハンドリング能力を備えた大型ポイントガードとして1年目から活躍。昨シーズンの開幕前にアレックス・カルーソとのトレードでブルズに加入する。
ブルズでも主力の地位を獲得したギディーは70試合の出場で14.6得点8.1リバウンド7.2アシストを記録。特にエースのザック・ラビーンが移籍した2月のオールスターブレイク明け以降は、19試合で平均21.2得点10.7リバウンド9.3アシストの大暴れで評価を高めた。
ここまで契約延長が遅れたのは、ギディー側が1年平均3000万ドル(約45億円)の契約を求めたのに対し、ブルズはその金額を支払う意思がなく、両者の間に大きな隔たりがあったことが原因と言われていた。しかし今回の契約によってブルズがギディーを、1年平均2500万ドル(約36億円)で引き留めることができたのは大きなプラスとなった。実際にサラリーキャップの上限が右肩上がりで拡大するのに伴って選手の平均年俸も増加の一途を辿っている中で、平均2500万ドルでの契約はチームの中心選手としてはお買い得と言える。
昨シーズンのブルズは3月以降に勝ち星を大きく増やし、39勝43敗のカンファレンス9位でプレーイントーナメントに出場。この逆襲を支えた中心人物のギディーが、マタス・ブゼリスとともに今後のチーム再建を担うコアメンバーを担うこととなり、新シーズンのさらなるステップアップが楽しみとなる。
ギディーの契約延長が決まったことで今シーズンの制限付きフリーエージェントで、いまだに契約が決まっていない大物はジョナサン・クミンガ、クエンティン・グライムズのみとなっている。また、ブルズにとって次の優先事項は、今シーズンが契約最終年となるコービー・ホワイトの契約交渉だ。昨シーズンにキャリアベストの平均20.4得点を挙げた25歳の若手ガードは、2023年に結んだ今の契約が3年3600万ドル(約54億円)で引き留めには大幅昇給が避けられない状況だ。