シェングンのトリプル・ダブルに加え、7人が2桁得点
トルコとポーランドの顔合わせとなったユーロバスケットの準々決勝は、お互いが相手の長所を消しに行く展開となりましたが、アルペラン・シェングンの19点12リバウンド10アシストのトリプル・ダブルの活躍もあり、常にリードを奪ったトルコが91-77で勝利して準決勝進出を決めました。
ポーランドの2枚看板であるジョーダン・ロイドとマテウス・ポニツカは、トルコが強いてきた徹底マークに対して自らがスクリーナーや囮になってチームメートをフリーにしたり、ワイドに展開するパスで攻略していきました。しかし、3ポイントシュートがなかなか決まらず、さらにトルコのディフェンスローテーションの早さに囲まれ、カウンターを食らっていきます。
一方のトルコはシェングンが警戒される中、周囲がオフボールで合わせる形で得点を伸ばしていきました。加えてオフェンスリバウンドでも13本を奪い、エースがマークされても異なる形でオフェンスが機能し、7人が2桁得点のバランスアタックとなったことは、ポーランドとの違いになりました。
ディフェンスの対策が機能したトルコと、機能しなかったポーランド。第3クォーター終了時点でポーランドは50点しか奪えず、トルコが15点のリードとほぼ試合を決めたようにみえました。それでもあきらめないポーランドはロイドとポニツカが強引な突破からのファールドローに、強気な3ポイントシュートで次々に得点を奪い、4クォーターだけで27点と反撃します。
しかし、点差が1桁に近付くたびに立ちはだかったのがショーン・ラーキンでした。冷静なゲームメークでポーランドがディフェンスのプレッシャーを強めてもミスをせず、フリーになった選手に適切にパスを散らせば、自らもタフなシュートをねじ込んでいき、第4クォーターだけで9得点3アシストと反撃を封じ込め、見事に試合をクローズさせました。
シェングンとジェディ・オスマンを中心にしながら、チーム全体で得点を奪い、そして試合終盤はラーキンが締める。トルコはチームバランスも良ければ、役割も分担されており、盤石の戦いぶりは優勝も期待したくなる内容でした。