ダンカン・ロビンソン

「僕が伝えられるものすべてを注ぎ込むつもり」

昨シーズンのピストンズは44勝38敗、2018-19シーズン以来となるプレーオフ進出を果たした。23歳のケイド・カニングハムを筆頭に若いタレントが揃い、再建のフェイズを脱して強豪へと駆け上がろうとしている今オフ、コアメンバーは変えることなくダンカン・ロビンソンとキャリス・ルバートのベテラン2人を補強した。

ロビンソンは2018年のNBAドラフトで指名を受けられなかったが、ヒートで2ウェイ契約から頭角を現し、主力となって5年9000万ドル(約140億円)の大型契約を勝ち取った。ジミー・バトラーをエースとしてプレーオフで結果を出し続けたヒートを長らくシューターとして支えた

その彼は今オフ、キャリアで初めての移籍を経験した。サイン&トレードでピストンズへ。スポーツベッティングの違法関与で捜査対象となったマリーク・ビーズリーに代わるベンチからの得点源、またチームに足りない3ポイントシュートを補うのが彼の役割だ。

サマーリーグが行われているラスベガスを訪れ、新たなチームメートと合流したロビンソンは「ミニキャンプのような形でみんなと一緒に時間を過ごし、試合観戦や食事で交流できた。意欲のある若手と経験あるベテランが良いバランスを築いているチームに来ることができてうれしい」と語る。

大学で長くプレーしてデビューの遅かったロビンソンは、キャリア7年を終えて31歳となっている。昨年オフに補強したトバイアス・ハリスがチームに経験をもたらしたように、彼もプレーオフを長らく戦い続けた経験と『ヒート・カルチャー』をもたらすことが期待される。

ピストンズの印象を聞かれたロビンソンはこう答える。「ヒートvsピストンズは毎回白熱の試合となった。ピストンズと対戦するたびに、フィジカルの強さ、激しく戦う姿勢が際立っていると感じていた。それと同時にボールをシェアし、チームプレーで戦ってもいた。やってみたいスタイルだし、一緒にプレーしたい選手たちの姿だよ」

「ヒートでは多くのことが非常に効率的に行われていて、僕は7年の在籍期間を通してその恩恵を受けてきた。それと比較して、ピストンズも一流だと感じる。フロントからコーチングスタッフ、選手へと受け継がれるピストンズのエネルギーと組織力は特別だ。その一員になれて興奮しているし、僕が伝えられるものすべてを注ぎ込むつもりでいる」