急造チームで連携が取れず、プレーメークでは苦戦も
NBAで2年目のシーズンを迎える河村勇輝は、ラスベガスでのサマーリーグにブルズの一員として参加している。現地7月11日、サマーリーグ初戦のラプターズ戦でベンチから出場。20分のプレーで3得点4リバウンド2アシスト1スティールを記録した。
河村の登場は第1クォーター半ばをすぎたところ。投入された直後、相手の連携ミスからフリーになった一瞬の隙を見逃さず、最初のボールタッチでキャッチ&シュートをスイッシュで決める素晴らしいスタートを切った。
しかし、その後はもどかしい時間が続く。サマーリーグの初戦はどこもチームとしての連携ができておらず、特にブルズはチームとしての連動した動きに乏しかった。先発のジャミール・ヤングも周囲の動きの乏しさにパスを回せず苦労したが、ポイントガードが河村に代わっても状況は変わらず。インバウンズの際も周囲のボールを受けに来る動きが少なく、それに素早く気付いたラプターズがプレッシャーを強めたこともあって、ブルズはボールを入れるだけでも苦労することになった。
ヤングも河村も第1クォーターだけでそれぞれターンオーバー3つを記録する不穏な立ち上がりに。それでも急造チームなのは分かっていたことで、そこからどうアジャストできるかが大事だった。そこからの河村は創造性溢れるパスは味方が反応できないと判断し、シンプルでいて判断のスピードを上げることでチームとしてのボールムーブを作り出そうとする。
ただ、サマーリーグは個々のアピールの場という側面も強く、パスを受けた選手が繋ぐのではなく個人で攻めることも多く、パスワークで良いリズムを生み出すという試みはあまり上手くいかなかった。
一方の守備ではフットワークを生かした精力的な動きが目立ち、相手のアタックを胸で押し返す得意のディフェンスで1対1では負けなかった。流れの中でミスマッチを突かれて高さで得点を許すシーンはたびたび見られたが、リバウンドでも身体を張って奮闘する姿が見られた。
チームは第2クォーターを9-27と圧倒され、後半も押し返すことができずに72-116と大敗。河村も出場していた時間帯の得失点差は-25と結果は出せなかった。しかし、彼に問われるのは1試合のプレーではなく、次の試合で自分のパフォーマンスをどう高め、それをチームのバスケにどう還元できるか。2日後にはキングス戦に向けて、良いアジャストに期待したい。
また、この日はニックスの一員としてサマーリーグに参加している馬場雄大もピストンズ戦に出場。ガベージタイムのわずかな時間だったがコートに立っている。
#河村勇輝 序盤からいきなりスリーを放つ💥
河村のブルズ初得点に会場から大歓声🙌🙌#NBARakuten #NBAJPNxSUMMER#NBA2KSummerLeague #NBAJPN pic.twitter.com/LnJAcImWdS— NBA Japan (@NBAJPN) July 12, 2025