レイカーズはドンチッチの相棒となるセンターを獲得
レイカーズはルカ・ドンチッチ獲得のためにアンソニー・デイビスをマーベリックスに放出してから、信頼できるセンターを欠いていた。
今オフ最大のターゲットは先発センターであり、ディアンドレ・エイトンが思わぬ形でフリーエージェントとなった機会を見逃さなかった。213cm114kgの大型センターであるエイトンは、2018年のNBAドラフト全体1位指名選手。3位指名だった同期のドンチッチよりも評価が高かったことになる。サンズに指名されたエイトンは1年目から主力として活躍。クリス・ポールのピック&ロールの相棒として、その高さと強さを存分に発揮した。
しかし、活躍していた頃でさえスタッツは優れていても評価の低い選手だった。動きは鈍く、判断力にも難があり、集中できていない時にはひどく無様なプレーを見せる。実際の活躍よりも印象が悪いことで、チームが結果を出せない時に戦犯扱いされることが多く、それでモチベーションを失う悪循環に陥ってきた。
サンズでの5シーズンはチームがドアマットから優勝候補へと駆け上がる充実の時期だったが、再建に入ったブレイザーズにトレードされると、彼の意欲の低さはさらに目立つようになった。その問題行動は何度か表面化し、ある試合で彼は「雪でアリーナに行けない」との連絡1本で欠場した。練習場やロッカールームでの態度も悪く、全体1位指名選手が7年後にバイアウトされるのは、バスケへの取り組み方が十分ではなく、規律の低さが改善される見込みがないと判断された結果だった。
それでもレイカーズはセンターを必要としていたし、ドンチッチのピック&ロールの相棒として、ロブパスを決めるフィニッシャーとして、器用さよりも高さとパワーが求められる役割にエイトンは当てはまる。バックスとの契約が満了したブルック・ロペスがクリッパーズ行きを決めた以上、エイトンはどうしても欲しい戦力だった。
エイトンは契約最終年となる来シーズンに3500万ドル(約53億円)の年俸を受け取るはずだったが、バイアウトにより必要な金額は大幅に下がり、レイカーズとは2年目がプレーヤーオプションの2年1660万ドル(約25億円)で合意する見込み。エイトンとドンチッチはドラフト同期なだけでなくエージェントも同じで、このコンビがレイカーズの大きな武器となると期待される。