道原紀晃「子供たちにとって夢が詰まったアリーナ」
4月5日、神戸ストークスは新たな本拠地『ジーライオンアリーナ神戸』で初となるホームゲームを実施した。
兵庫県神戸市の新港第二突堤が再開発されて『TOTTEI』として開業し、その中心となるのがジーライオンアリーナ神戸だ。収容1万人規模のアリーナは、コンサートなどにも対応するコの字型のスタンドを持ち、観客席のない側には巨大なLEDビジョンが、またセンターハングビジョンやリボンビジョンといった最新設備を備えている。
記念すべきBリーグ初の試合に詰めかけた8580人の観客が見守る中、神戸は山形ワイヴァンズを相手に劣勢を跳ね返して延長へと持ち込む奮闘を見せる。第4クォーター残り30秒で6点差と苦しい状況でも踏ん張り、最後は道原紀晃が2本目のフリースローを故意に落とし、そのオフェンスリバウンドから野溝利一がタフスリーをねじ込んで追い付いた。
こうなると延長は神戸のペース。Bリーグ初年度からチームを引っ張ってきたベテランの道原がオーバータイムだけで7得点を稼ぎ出し、神戸が99-92で激闘を制した。
試合後の道原は「僕たちが入団した時はこんな素晴らしいアリーナでできるとは想像できなかった。子供たちにとって夢が詰まったアリーナだと思いますので、子供たちにはたくさん練習してプロバスケ選手を目指してほしい」と語り、大勢のファンから拍手を受けた。
神戸はすでにBプレミア入りを決めているが、今の彼らが目指しているのはBリーグ2年目の2017-18シーズン以来となるB1復帰だ。23勝32敗と苦しい状況なのは間違いないが、いまだB2プレーオフ進出の可能性を残している。新アリーナでプレーできることで士気が上がる今、この試合のように逆転でのB2プレーオフ進出も不可能ではないはずだ。