広島ドラゴンフライズ

残り25秒の劇的な逆転劇

広島ドラゴンフライズがEASL(東アジアスーパーリーグ)FINAL4の決勝戦で桃園パウイアンパイロッツと対戦した。

広島の先発は中村拓人、山崎稜、三谷桂司朗、ドウェイン・エバンス、ケリー・ブラックシアー・ジュニアの5人。中村の3ポイントシュートで先制した広島は縦への突破力を見せつけ連続得点を挙げたエバンスの活躍もあり先行する。しかし、セカンドユニットの時間帯にディフェンスのほころびが生まれ19-18と迫られた。第2クォーター早々に逆転されると、形は作れどフィニッシュが決まらず4分間無得点と劣勢に。それでもエバンスをコートに戻すと、オフェンスに流動性が生まれてリズムが良くなった。上澤俊喜が3ポイントシュートを射抜き、中村のスティールからブラックシアー・ジュニアの速攻が生まれるなど攻守が噛み合い、13-0のランで逆転。35-29で試合を折り返した。

第3クォーターに入ると、連動したチームオフェンスを展開した広島は開始3分強でリードを13点に広げる。しかし、ターンオーバーから速攻を許すなど相手の勢いに飲み込まれて失速。ビッグランを食らい一時逆転されたが、エバンスの3ポイントシュートで締め51-49で最終クォーターへ突入した。

その後、一進一退の攻防が続き、広島がわずかに先行する展開が続いたが、残り4分の場面で3ポイントシュートを浴び、同点に追いつかれてしまう。直後、中村のドライブに合わせた三谷がバスケット・カウントを獲得しリードを保ったが、残り1分18秒にミドルシュートを許し、ついに逆転されてしまった。それでも広島は前線からプレッシャーをかけてポゼッションを奪うと、残り25秒にエバンスの得点で再逆転に成功。そして、直後のポゼッションを執念で守り抜きショットクロックバイオレーションを誘発。ラストポゼッションには渡部琉が値千金のスティールに成功し、そのままワンマン速攻で得点。こうしてクラッチタイムで違いを見せた広島が72-68で勝利し、Bリーグ勢の2年連続優勝を達成した。