アンドレ・ジャクソンJr.

ポーティスが称賛「毎日、自分自身に挑戦している」

バックスはホームでジャズを123-100で破り、開幕戦の勝利以後に続いていた連敗を6で止めた。ジャズは若手が多くて経験不足の再建チームだが、戦績は1勝6敗でバックスと同じ。第3クォーター途中まではほとんど差の付かない展開となったが、バックスは油断せずハードワークに徹し、集中し続けることで『待ちに待った1勝』を手にした。

「本当に、僕らはこの1勝を必要としていた。連敗を止めたいのはもちろんだけど、何らかの良いサインを感じ取ることが大事だった」と34得点7アシストのリラードは言う。31得点16リバウンドのヤニス・アデトクンボは「勝つとこんなに気分が良いんだね(笑)」と冗談を言い、「明日も試合があるから、またこの気分を味わいたい」と続けた。

アデトクンボとリラードは連敗中も素晴らしいスタッツを残していた。バックスを変え、勝利をもたらしたのは他の選手だ。

この試合では2年目のアンドレ・ジャクソンJr.がギャリー・トレントJr.に代わって今シーズン初めて先発起用された。ジャクソンJr.はハードワークに徹し、激しいディフェンス、攻めに転じればレーンを駆け上がり、リバウンドに飛び込んだ。スティールからのワンマン速攻でダンクを決めたり、速攻でアデトクンボのアリウープをアシストしたり、彼のスピードに乗ったプレーがバックスの攻撃に良いアクセントをもたらした。7得点3リバウンド4アシスト4スティールのスタッツ一つひとつを、彼は全力プレーで積み上げた。

3日前のキャブズ戦で、ジャクソンJr.はベンチから25分出場した。開幕当初の数試合はローテーション外だったことを考えれば、大きなチャンスがやって来ることを彼は自覚していた。

「このチームにはNBAで長くプレーし、成功を収めてきた選手が大勢いる。僕からすれば彼らは、僕が築きたいキャリアをすでに築き上げた選手たちだ。そんなベテランたちが、僕のような若手に助言してくれる。すべてが貴重な学びだし、僕としては何でもひたすら吸収するだけさ。最近はコート上でのケミストリーも良くなってきたと感じてもいる。僕はこのチームでの自分の役割を学んでいるところだ。学んでいることを試合で試す。そしてまた学んだことを試合で生かし、できる限りチームの役に立ちたいんだ」

ボビー・ポーティスもベンチからの出場で19得点6リバウンドと攻守にエネルギーを注ぎ込んだ。ハードワークを身上とする彼は、ポジションは違えど全力プレーを貫くジャクソンJr.を「あいつは毎日、自分自身に挑戦している。ああいう選手は大好きだし、やっと巡って来たチャンスをつかんで良かった」と応援している。

久々の勝利にみんな大喜びだが、浮かれてはいない。ポーティスはこのジャズ戦から7日間で5試合を戦う過密日程を意識し、「この勝利が大事なのは、ここから連戦が続くからでもある。この1勝で勢いに乗れるよ」と言う。「6連敗はさすがの僕たちでも精神的にキツい。でも、1勝を勝ち取るには大変な苦労が必要だとしても、それを乗り越えればいいんだ」