「ここでプレーを続けて、自分をもっと成長させたい」

ペリカンズのホセ・アルバラードは4年目のシーズンインを前に2年900万ドル(約14億円)の契約延長を勝ち取った。2021年にドラフト外から2ウェイ契約でペリカンズに加入したアルバラードは、プレーオフ出場を想定してシーズン途中に4年690万ドル(約10億円)の通常契約を勝ち取った。その通常契約の最終年が今シーズンで、そのスタートを前に2年間の新契約を得て、2027年までペリカンズでプレーすることが決まった。

183cmとサイズはないが、その小さな身体にはエネルギーと闘志が詰まっている。前からのディフェンスで相手に食らい付き、攻めに転じればスピードに乗ったボールプッシュでリズムを作り、3ポイントシュート成功率もルーキーイヤーの29.1%から33.6%、37.7%と急上昇を続けている。判断力に優れていて抜け目ないアルバラードが、ベテランのCJ・マッカラムを支える2番手のポイントガードとして勝ち取った信頼は、今オフにデジャンテ・マレーを獲得しても変わらなかった。

今オフはブランドン・イングラムのトレードが噂されながらも実現していないが、その影でセカンドユニットは大きく入れ替わった。ラリー・ナンスJr.とダイソン・ダニエルズはマレーとのトレードで放出され、ナジ・マーシャルは契約満了に伴いマーベリックスへ移籍。先発センターのヨナス・バランチュナスもウィザーズに移籍している。

ペリカンズのスタイルに継続性を持たせる意味でも、若手が多くなったチームでリーダーシップを発揮する意味でも、アルバラードの残留は重要だった。しかもペリカンズはサラリーキャップに余裕がなく、アルバラードのように十分な実績を持ちながら伸びしろを残す26歳の選手を安い年俸でキープできたのは大きな意味がある。

昨シーズン終了時点でアルバラードは、ペリカンズで長くプレーしたいとの意向を語っていた。「ペリカンズは僕にチャンスをくれたチームだし、ニューオリンズのことも大好きだ。神が私をここに連れてきてくれたこと感謝している。願わくばここでプレーを続けて、自分をもっと成長させたい。素晴らしい仲間たちと前に進みたいと思っているよ」

ひたむきでガッツに溢れるアルバラードのプレーを愛するニューオリンズのファンも、今回の契約延長を歓迎しているに違いない。