写真=Getty Images

ブルズにとって最大の屈辱

3月12日のセルティックス戦に敗れ、5連敗を喫したブルズにとって、80-100で完敗したことより、あるいはプレーオフ争いから一歩後退したことよりも屈辱的な『事件』が起こった。

ブルズは試合開始から12本連続してフィールドゴールを外し、前半終了までに記録した得点はわずか26点。ハーフタイムまでにリードを20点(46-26)に広げたセルティックスは、後半も気を抜くことなくプレーを続け、危なげない形で試合を締めくくっている。

あまりに圧倒的な展開だっため、セルティックスのヘッドコーチであるブラッド・スティーブンズは、アイザイア・トーマス、ジェイ・クロウダー、マーカス・スマートといった先発メンバーを終盤はベンチに下げる余裕の采配を見せた。

主力選手を休ませるのは当然のこと。ここまでは問題ではなかったのだが、その先がマズかった。試合終盤、セルティックスの圧勝ムードに気分を良くしたTDガーデンのファンにより、スタンドで『ウェーブ』が発生。ファンと同じく浮かれ気分になっていたセルティックスの選手たちも、この波に加わった。

ちなみに『ウェーブ』が発生したのはタイムアウト中でもクォーター間でもなく、試合が進行しているタイミングだった。快勝ムードに気分を良くした行動に悪意はなかったのだろうが、ブルズからしてみれば『コケにされた』以外の何物でもない。

この日の試合でセルティックスとブルズの対戦は終わり。しかし、ブルズが東カンファレンス7位でプレーオフに勝ち上がれば、東2位をウィザーズと争っているセルティックスとファーストラウンドで対決する可能性がある。

もしそうなれば、この『ウェーブ』のシーンは再び蒸し返され、ブルズに無用の闘志を与えることになるだろう。両チームの対戦が実現すれば、今シーズンのプレーオフ1回戦で最も白熱したシリーズになる可能性が高い。