慢心とは無縁のベンドラメ礼生の挑戦は続く「ここからが僕の代表のスタートです」

2019/03/09
Bリーグ&国内
4242

ベンドラメ礼生

文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE、野口岳彦

SR渋谷を勝利に導くも「個人的には満足していない」

金曜ナイトゲームとなった青学記念館、サンロッカーズ渋谷は新潟アルビレックスBBに92-77で勝利した。これで連敗は4でストップ。中地区1位の新潟に危なげない展開で勝利を収めたことには大きな意味がある。ベンドラメ礼生も「まずは勝てたことが大きい。今日で自分たちのバスケット、どうすべきかが見えた気がします」と語る。

30分のプレータイムで14得点7リバウンド6アシストと活躍したベンドラメは、「良いディフェンスから良いトランジションが何本か出た」とチームの戦いぶりを評価しながらも、「終盤に(ダバンテ)ガードナー選手にやられて、離さなければいけない時間帯に離せなかった。終盤に僕たちの3ポイントシュートが入ったからあの点差で終わることができましたが、そうじゃなかったら苦しい試合だったと思います」と、あくまで課題に目を向ける。

自身のパフォーマンスについても「シュートが入ったわけじゃないし、スイッチされた時に足元をアタックするべきだと思うし、シュートセレクションも悪いところがあったし。個人的には満足していないです」と辛口評価だ。

それでもロバート・サクレとライアン・ケリー、ベンドラメに加えて特別指定の盛實海翔と4人が2桁得点を記録。第3クォーター序盤に突き放した後は常に2桁のリードを保つ完勝は、なかなか噛み合わなかった歯車が噛み合ったことで生まれたものだ。

そのカギは「やっぱりディフェンスだと思います」とベンドラメは言う。「激しいプレッシャーでガードナー選手からボールを離させて。相手はパスが回せなくなってイージーなミスが何本かありました。良いディフェンスから走る、そこをもっと良くしていきたいです」

ベンドラメ礼生

シーズン終盤戦は日本代表も意識しながらの戦いに

SR渋谷はこれで19勝24敗。チャンピオンシップ進出のためにはワイルドカード争いを制する必要があるが、かなり厳しい『崖っぷち』の状態。「余裕はないので、次の試合にフォーカスするだけ」とベンドラメは言う。ただ、そんなレギュラーシーズン終盤を戦いながらも、日本代表も意識しなければいけない立場に彼は置かれている。

ワールドカップ予選の最後の試合でベンドラメは12人の登録枠に入り、試合出場も果たした。チームに帯同してもベンチに入れない『13番目の選手』から一つ序列を上げたわけだが、本人はここにも満足しているわけではない。「ベンチに入れたことはうれしかったし、個人的にはすごく良い経験になりました。でも戦力として試合に出ているかと考えると、点数が離れた残り5分ですから。ベンチに入れてうれしい気持ちが半分、悔しい気持ちが半分でした」

「でも、ここからがスタートだと思っています」とベンドラメは言う。

「今は12人目ですけど、13人目がいて、その選手が狙うのは僕のところです。僕は富樫(勇樹)と篠山(竜青)さんに負けないように、2人を追い越すように頑張らないと。ここからが僕の代表のスタートです」

ベンドラメ礼生

「今は毎日の練習でターンオーバー0を目標にしている」

課題は明確。アタックして得点を奪うポイントガードとしての持ち味を損なうことなく、ミスを減らすことだ。「代表クラスになると一つのミスが命取りになるし、ミスをする選手はコーチも使いづらい。僕が信頼を得るためにはミスなく、かつアグレッシブに行くこと」と彼は言う。

昨日の試合では6アシストでターンオーバーは2つを記録。それでも、彼が問うのはスタッツではなく質の部分だ。「今日のターンオーバー2つがどんなターンオーバーなのかが重要で、積極的なターンオーバーであればまだいいですけど、簡単なパスミスだったり、セレクションが悪かったものは考えれば抑えられるものなので。ターンオーバーにならなかったけど危ないものもありました」

「今は毎日の練習でターンオーバー0を目標にしていて、それを続けることが試合にも生きてくると思います。そこが改善できないと僕に先はない、それぐらいの気持ちでやっています」

アグレッシブに攻める姿勢を貫き、なおかつイージーなミスを減らす。より完成されたプレーヤーを見据えて、ベンドラメの挑戦は続く。