ルカ・ドンチッチ

胸部打撲を負い、第2戦は痛み止めの注射を打ってプレー

セルティックスのクリスタプス・ポルジンギスが左足首のケガで第3戦とそれ以降の試合に出場できるか分からないというニュースが大きな反響を呼ぶ中、マーベリックスのエース、ルカ・ドンチッチのコンディションにも注目が集まっている。第1戦で胸に打撲を負ったドンチッチは、痛み止めの注射を打って第2戦に出場した。

この試合でドンチッチは32得点11リバウンド11アシストのトリプル・ダブルを記録したが、23得点は前半に挙げたもの。後半になると勢いが衰え始め、第4クォーターには3得点4リバウンド2アシストと存在感を失ってしまった。まだ絶好調だった前半のうちから、デリック・ジョーンズJr.にプレーメークを任せ、コーナーに待機して呼吸を整える場面も見られた。コンディションが万全であれば、後半に勢いを落とすどころか勢いをさらに増し、セルティックスを一人で打ち倒していたかもしれない。だが、勝負に「たら・れば」は禁物だ。

第3戦を翌日に控えた現地6月11日の練習にドンチッチは参加したが、激しく動く場面はなかった。その後の取材対応ではケガについてコメントすることを拒み、「気分は良い。これ以上のことは言いたくないけど、とにかく大丈夫」とだけ話している。

ただ、0勝2敗と出遅れ、ケガを抱えていても、ドンチッチの表情は終始明るいもので、13年ぶりにホームコートで行われるファイナルを楽しみにしている様子がうかがえた。それはチームメートも同じで、ここから立て直すというポジティブな雰囲気があった。

ドンチッチはこれまでもケガを押してプレーしてきた。それでもプレーオフのファーストラウンドの途中で彼は痛めていた右膝と左足首の状態について「レギュラーシーズンだったら休んでいたと思う」とコメントしている。それと同時に「オフェンスとディフェンスの両方で、今まで以上に激しくプレーする」と、ケガを言い訳にせずいつも以上に闘志を燃やしていた。

状況は楽観できないが、ホームでの第3戦でドンチッチがどれだけのパフォーマンスを見せ、エースの奮起にチームがどれだけ応えられるか。マブスにとっては、シリーズの流れを変える最大のチャンスとなる。