ギリシャ代表ヘッドコーチは「代表チームでプレーすることになる」と明言

バックスのヤニス・アデトクンボが7月2日から7日にかけて行われるパリ五輪最終予選(OQT)に出場見込みであることが分かった。ギリシャ代表のバシリス・スパノウリスヘッドコーチが「彼は代表チームでプレーすることになる」と、地元メディアの取材で明かしている。

ギリシャ代表は昨夏に行われたワールドカップ2023で15位に終わったが、アデトクンボは故障の影響からこの大会への参加を見送っていた。今シーズンのアデトクンボは4月10日の試合でふくらはぎを負傷し、プレーオフを含めてそれ以降の試合に出場しないままシーズンを終えた。彼の現状のコンディションについては分かっていないが、スパノウリスヘッドコーチは参加に支障なしと考えている模様だ。

代表チームへ強い愛着を持つアデトクンボは、これまで何度もギリシャ代表としてプレーしてきた。最後に出場した主要国際大会はユーロバスケット2022で、エースとして1試合平均25.1得点を挙げ、チームを5位へと導いている。FIBA国際大会の経験豊富なアデトクンボだが、これまで五輪でプレーしたことはない。ギリシャ代表としても、2008年北京以降は五輪から遠ざかっており、久しぶりのスポーツの祭典出場へ、彼の存在はこれ以上ない追い風となる。また、ギリシャは4つに別れているOQTの開催地の一つとなっており、バスケットボール協会もサポート体制に力を入れている。

OQTは6チーム中1チームのみがパリへの出場権を得られる過酷な戦いだ。ギリシャはスロベニア、ドミニカ、クロアチア、ニュージーランド、エジプトと出場権を争うことになり、最大のライバルと見られるのはルカ・ドンチッチを擁するスロベニアだろう。ただ、ドンチッチはNBAファイナルに出場するため、コンディションの側面からOQTに出場するかどうかは不透明だ。また、ワールドカップ2023では、カール・アンソニー・タウンズが出場したドミニカ、欧州を代表する強豪クロアチアも侮れない存在だ。

アデトクンボが万全なコンディションで臨み、不完全燃焼に終わった今シーズンのうっ憤を晴らすかのような活躍ができれば、ギリシャがオリンピック出場権を獲得する可能性は高いだろう。